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転生したら村人だったのに、なぜか全スキル使えました  作者: コンペイ党


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第93話 技術革新フェアへ向けて


学園祭の熱気も落ち着いた頃、五人は改めてバルトロさんのもとを訪れ、技術革新フェアについての詳細を聞くことになった。


「皆様、お待ちしておりました」


会議室に通されると、バルトロさんが資料を広げながら説明を始めた。


「技術革新フェアは、王都でも最大級の発明・技術展示会でございます。王国内外から、名だたる発明家や商会が集結し、最新の技術を披露する場となります」


「そんなに大きな催しなんですね……」


ソフィアが緊張した面持ちで呟いた。


「はい。出展には厳しい審査もございますが、皆様の実績を鑑み、既に正式な招待をいただいております」


「審査を経なくても、出展できるんですか?」


ニコラスの問いに、バルトロさんは頷いた。


「ええ。保冷魔道具の商業祭での受賞歴、そしてマナレス・ランプ、ストックアイズの実績が評価されての、特別招待です」


「すごいな、俺たちの発明、そこまで評価されてたのか」


フェリックスが感嘆の声を上げた。


「今回のフェアでは、新作の発表も歓迎されております。もし、何か新しいアイデアがございましたら、この機会にお披露目するのも良いかと存じます」


「新作、ですか……」


エミリーが少し考え込むように呟いた。


「実は、前から温めているアイデアがあるんです。少し、皆さんに相談してもいいでしょうか」


「もちろんだ、聞かせてくれ」


ニコラスの言葉に、エミリーは意を決したように話し始めた。


「その、母のお店だけでなく、他の色々なお店を見て回る中で気づいたんですが……小さなお店では、レジ業務も、かなりの負担になっていることが多いんです」


「レジ業務?」


「はい。お釣りの計算とか、売上の記録とか、一つ一つは簡単でも、忙しい時間帯だと、ミスが起きやすくて」


「なるほど、それを補助する魔道具があれば、便利そうだな」


フェリックスが興味深そうに身を乗り出した。


「はい。自動でお釣りを計算したり、売上を記録したりできる、簡易的なレジ魔道具があれば、多くのお店の助けになるんじゃないかと」


「面白い発想だな。ストックアイズと合わせて使えば、より効率的な店舗運営ができそうだ」


ニコラスの言葉に、皆が頷いた。


「よし、それじゃあ、フェアに向けて、この新作の開発も進めていこう」


「私も、外装のデザイン、色々考えてみるわ」


シャルロットが早速、やる気を見せた。


「フェアまでの期間、限られていますが、頑張りましょう」


ソフィアの言葉に、皆が力強く頷いた。


バルトロさんは、そんな五人の様子を、満足げに見守っていた。


「皆様の勢い、実に頼もしい限りです。何か必要なものがあれば、いつでもお申し付けください」


「ありがとうございます」


会議を終え、ギルドを後にした五人は、早速新作の構想について話し合いながら、帰路についた。


「エミリーの発想、本当にすごいよな。いつも、実際の現場を見てるからこそ、生まれるアイデアだ」


ニコラスの言葉に、エミリーは照れくさそうに微笑んだ。


「皆さんと一緒だからこそ、こうして形にできるんだと思います」


夕暮れの空の下、新しい挑戦への期待を胸に、五人はそれぞれの想いを語り合いながら、歩みを進めていった。


第94話へ続く

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