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凄い加護を貰いましたが、私の夢はラーメンですよ女神様!  作者: 千両
三章 ノチアの為の工房作り

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37 空の旅へ

「いってらっしゃーい」

「「いーてやっしゃーい」」


 私とルーナとソラーレで手を振って、メンマとテスラさんとミアの乗ったラウメ領の馬車を見送る。

 テスラさん達と離れることにルーナもソラーレも難色を示したが、私がいる事でなんとか納得はしてくれたようだ。


 ゴウオウで空を飛んで一気に行くとしても、メイドと護衛も無しで行っては失礼にあたる。

 その為に、テスラさん達には私の荷物と一緒に馬車で先に行ってもらったのだ。

 メンマが一緒なのはテスラさんが連れていきたいとゴネたからだが、私も同じ理由でゴネていたので文句は言えない。

 あとはダイア領に着くであろう四日目に、タイミングを見計らってゴウオウで飛んでいって合流すればいい。

 手紙のやり取りで合流しやすいポイントは教えてもらっているし、準備に抜かりはない。


 それからの四日間は弟妹成分をたっぷり補給するのに使った後、早朝にデッカの所にいるゴウオウの元に向かう。

 なぜデッカの所にいるかと言うと、私がゴウオウに真ゴウダン剣を使えなかったからだ。

 さすがに小さくなった体に切れ味の上がった剣を使うのは、いくら私でも憚られる。

 ゴウオウの強さは疑っていないが、怪我させて乗れなくなっては目も当てられないのだ。

 それに誰が使っても斬れる剣こそ真の業物だ。


「ゴ、ゴウオウさん覚悟ー!」

「アヌラ! もっと腰を入れて振るんじゃ!」

「あーそこそこ、いい感じ、そこがいい感じなんよー」

「肩叩きみたいね」


 ゴウオウに対して、アヌラが剣を振り下ろしているが、まるで効いていない。

 気持ちよさそうに目を細める様は、もはや孫に肩叩きしてもらっているおじいさんだ。


「おおー、ノチア。もしかして前に行ってた遠乗りこれからするん?」

「ええ、お願いするわ」


 そう言うと、ゴウオウが伏せるので跨る。

 すると即座に空に舞い上がった。

 相変わらずにの加速力だ。


「目的地はダイア領だけど、そこは説明しなくてもいいわね」

「よーし。そこまでなら、軽く流すくらいでいいんよ」


 軽く流すと言いながら、あっという間にラウメの町が離れていく。

 私は振り返ってラウメの町を見る。


 思えばラウメの町も大きくなった。

 エリスの森と霊峰ファナの間の、通行の要衝として出来たラウメの町も、今では横長だが二キロくらいの広さにまで発展した。


(確か、エリス大森林から霊峰ファナまでは約二十キロくらいだったっけ。こうしてみると意外と離れているのね。それぞれの麓までは歩いた事があるけど、片道は約三時間くらいだったはずよね)


 ラウメ領はラウメの町以外に、離れてはいるが北と南にそれぞれ二つずつ村を抱えている。

 こうして上から移動しながら見でもしなければ、その領地の広さは実感出来なかっただろう。

 なんだか凄く特別な体験をしている気がする。


「ルーナとソラーレがもう少し大きくなったら家族で一緒にこの景色を見たいなー」


 そうこうしている間にダイアの領地に入った。

 私はあらかじめアイラに教えてもらった、ダイア領の首都の近くにある村まで飛んでもらい、村の外れ森にゴウオウに着地してもらった。


 村に歩いて行こうとすると、メーメーと言う聞き慣れた声がした。

 私の気配を感じ取ったメンマが走って迎えに来てくれたのだ。

 そのままメンマに乗せてもらって村まで行くと、見覚えのある馬車が止まっている。


「ノチアっち、もう来たっすか! さすがに早いっすね」


 テスラさんが遅い朝食の準備をしていた。

 付いてそれほど経っていないのだろう。

 ゴウオウに乗って領を出たのは早朝だが、恐らく今は十時になっていないくらいだろうか。

 そう言えば朝ご飯を食べずに来てしまったが、母様には言ってあるが朝食に私がいないことで弟妹が悲しんでいないか気がかりだ。


「またルーナとソラーレのこと考えてるっすか? ウチにはノチアっちが弟妹離れ出来てないように思えるっすよ」

「本当にそうね。朝食私も貰って良い?」

「もちろんっす。食べてからは馬車で移動っすから食べ過ぎは厳禁っすけどね」


 食事を済ませて馬車にのる。

 

「テスラさんの言う通り、まずはアイラに会えることを楽しみにしなきゃね」


 馬車の窓を開けて私はダイアの都市の方に視線を向けた。 

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