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凄い加護を貰いましたが、私の夢はラーメンですよ女神様!  作者: 千両
三章 ノチアの為の工房作り

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28 お買い物

 魔物の肉は結構な量があったので、食べる分以外はテスラさんに頼んで店に売ってもらった。

 私達が食べる分を館に持っていくと、ケイシーさんが捌いてくれると言う。

 料理の手伝いは私もしたかったが、運び込んだ量も多かったので、料理が下手な私が邪魔をしては鮮度が悪くなってしまう。

 案の定、手伝いの提案はケイシーさんに丁寧に断られてしまったので、あきらめて私達は雑貨屋に行くことにした。


 なぜ雑貨かと言うと、魔物を運ぶ際に、メンマが手伝いたがったからだ。

 メンマは体が小さくても種族的にはかなり馬力がある、しかし沢山の量を運ぶ為の背負い籠や鞄がなかったのだ。

 実力が発揮できないメンマは大変ご立腹だったので、メンマにメロメロのテスラさんの提案で雑貨屋に購入しにきたのだ。


「サイズを図ってオーダーメードになりますね」

「了解っす! 金額は気にしないでいいっすから可愛いのをお願いするっす」


 テスラさんはそれはそれはウキウキだった。

 雑貨を買った流れでメンマ達の服も買いに行くことになった。


「ここがウチのオススメの店っす。姉妹店なんすけど、品質と性能は折り紙付きっすよ。さぁ、ヒーちゃんも行くっすよー」


 テスラさんがヒーちゃんもといブレーブバードを呼ぶと、素直に後を追って店に入っていた。

 ヒーちゃんとはテスラさんがブレーブバード付けた名前で、正確には本人ブレーブバードが名前をつけられる際にこだわったので、納得するまで熟慮に熟慮を重ね『ヒンメル』と名付けられた。

 ⋯⋯のだが、結局テスラさんによってヒーちゃん呼びが固定されてしまったが。

 それで良いのかヒーちゃん。


「可愛いっすー。ヒーちゃんもメーちゃんも可愛いっすー」


 テスラさんは、もはや孫に服を買って上げるおばあちゃんのようになっていて、カウンターの上には次々に服が乗せられていく。


 そして私も⋯⋯。


「ノチア、この服なんて君にぴったりじゃないか」

「お客様、こちらもお召になってください。はあはあー。こちらなんかもお似合いですぅ」


 ダイア領にいた時以来の着せ替え人形になっていた。


 店の服は、明らかにこの時代の設定を無視したような現代的なファッションが多く、絶対に貴族の婦女子が身につけないようなスカートの丈の服も散見した。

 転生者の私はそこまで忌避感はないのだが、なぜかアイラが想像以上に食いついてしまい、私が着せ替え人形になっている状況だ。


「見てください! このスカートと靴下の間の僅かな露出を! これはもはや神の住まう神域に他なりません」

「そうだね。 美を体現したような女神の戯れを連想させられるよ」


 こんなところが神域であってたまるか⋯⋯。

 私は半ば呆れながら、館に運んだ魔物の骨で作るスープの事を考えて現実逃避をするしかなかった。 


「こんなものかなー。いい買い物が出来たよ。ダイア領にもこの店を誘致しようかな」

「ご自由になさって」


 ホクホク顔のアイラがそんな事を言っていた。

 すっかり着替えさせられた私は、店で購入した服のままで店を出る。

 流石のアイラも、あのスカート丈のまま私を外に出す気は無かったようで、別のちゃんとしたスカート丈の服装だ。


「でも、実際テスラさんの言ってたことは本当ね。この服、凄く動きやすいわ」

「そうだね。僕もオーダーメイドで服を頼んだよ。もちろんデザインはしっかり指定してね!」

「お値段もその分張るっすけどねー。ははっ」


 メンマの籠の中一杯の服を見て、テスラさんが買いすぎたと苦笑いする。

 テスラさんの評価は本当で、長いスカートなのに軽い上に一切動きを阻害しない作りは見事の一言だ。


「さてと、じゃあそろそろアレをデッカに依頼しに行こう」

「あらたな武器でも何か作ってもらうのかい?」


 煮込むための寸胴は他の工房にすでに依頼を出してある。

 今回でエプロンも買った。

 だから、そろそろ私専用のアレが欲しいのだ。


「もっと良いものよ」


 私は腰の剣を撫でながら、デッカの工房に向かった。

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