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返事のない日記
【六月二十七日 雨
今日はウィルバート様が部屋に来たの。そしてよく聞いてね。クリスティアナ。この日記を彼も読んだわ。そしてあなたに確かめたいことがあるの。あなたの近くにフランチェスコという男性はいる?あと、バイロンとフィーネとグスタフ。いたらどういう人間か教えてほしいの。その者たちが今になっていろいろと問題になっているのよ。ウィルバート様が誰かということについては言わないでおくわ。
で、エイダン様とはどうなった?そうか、今頃王都にいるのね。ってことは今日はこの日記に返事はないわね。また戻ってきたら楽しみにしているから】
ハンナはそれだけ書くと、布団にもぐりこんだ。
ウィルバートは信じてくれた。
そして混乱し、最後には一緒に解決しようと手をとってくれた。
双子は実家に連れて帰ろう。
それがビアンカの望みだったのだもの。
そしたらウィルバートがこのまま公爵家を大きくしていけばいい。
きっと彼なら結婚して子どももできて素敵なキングスフォード公爵家を作っていくだろう。
そこまで思って、何やら胸の奥にツーンと傷みが走ったような気がした。
何だろう?
もやもや考えながら眠り、その夜はモーゼの丘でウィルバートとふたりで夜景を見ている夢を見た。




