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真実1

【六月二十六日 晴れ 心も晴れ

 明日からエイダン様が王城へ出向かれるので、もう会えないと思っていたら、お父様がわたしに付き添うようにって!!!!素晴らしいことよ。エイダン様によるとどうやらプレストン王国から王太子殿下もいらっしゃるようで、エイダン様を呼ぶようにとおっしゃったそう。そしてその際、公女を付き添いにせよと命じられたらしいの。さすがに断れないわよね。ナイスよ。プレストン王太子殿下!だから今日は天国にいるみたいに幸せ。恋っていいわね。

王都に五日間、滞在するのよ。

だから日記はその間はお休み。

 

 もうひとりのあなたへ

 ビンゴよ。わたしの名前はクリスティアナ。よくわかったわね。って家系図を調べたらわかるわよね。わたしはあなたの言っている双子とウィルバート様というのがどういう人たちなのか気になるわ。知りたい気もするし、知ったら怖い気もするの。だから聞かないでおく。また彼らの近況を報せてね。あと、クロノスの加護についてだけど、時空を超えて交換日記をできる能力を持つ者が過去のキングスフォード家にもいたと思うわ。だからおばあ様に聞いたことがあったのかも。わたしがその能力を持ってるってことよね?驚きだわ。じゃあ。あなたに会えたりするのかしら?もしそんなことがあったら……わくわくよね。

クリスティアナより】

 

ハンナの部屋に入ると待ち構えていた彼女は、まず古びた机の前にウィルバートを連れて行った。

そして一番上の引き出しを開け、さらにその引き出しの中にある鍵穴に、自分の首にぶらさげていた鍵を差し込み、おもむろに引き出しを開けると金のモールがついた古く分厚い日記が出てきた。

それを読むように促されて、今最初から順に読み終えたところだ。



が……。



「これは?本当のことなのか?」


「はい。最初はおかしな魔術のかかった本なのかと警戒していたのですが、どうやらそういうことのようです。ここに日記を書いている方がウィルバート様の母君ですわ」


「なんだって?」


空いた口が塞がらないとはこのことだ。

母が公爵家の娘だったというのか?


「考えてもみてください。あの肖像画がかかっている廊下を。あそこでフランチェスコ公爵閣下だけ顔だちが異なっていると思われませんか?ウィルバート様は母君とそっくりで、そのご両親は母君と似ています。だから、違和感があったのです。あれを見てわたしは何かおかしいと……」


確かに言われてみればそうかもしれない。

父と母と祖父母。そのさらに何代も前からの公爵の肖像画があの廊下にはかけられている。

父だけが異色の雰囲気を醸し出しているのは否めない。


「図書館にある家系図もそうです。あれは改竄されたものです」


「は?」


フランチェスコ公爵様の上に出ている線が斜めになっているのです。本来は先々代の公爵閣下とその夫人の下にあるのはクリスティアナ夫人なのです。彼女こそが公爵家の正当なる後継者。あなたはその血をひいているのですから本来はあなたがこの公爵家の正当なる後継者なのですわ」


あまりのことに腰に力が入らなくなり、机の上に手をついてしまった。


「昨日話してしまってもよかったのですがこれを見なければ信じてもらえないと思いましたので……」


「なんという……」

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