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17/24

【探偵#17】

私の名前は星都風香。


「市民ホールの2か所で大爆発、負傷者を確認」


「今すぐに逃げて!またなにか仕掛けがあるかも!」


警備を任されたイベントで爆破事件が起きて対応に追われる探偵だ。



私は状況を確認しながら指示を飛ばす。


「ゴーレム、今すぐ監視カメラを確認して負傷者の数の確認と各所への緊急連絡」


「了解、異界警察、消防、救急車を手配。」


こんな状況でも冷静に頭が回る…神様に感謝しないとね、この性能をさ。



最近きたミニゴーレムは優秀、指示を飛ばすだけで100%の仕事をしてくれる。


イベント開始前、突然2か所が何故か爆破された。


見回りのメリーと練斗とゴーレムは素早く行動していた。


「俺は暴れてるぬっぺりぼうを退治する!二人は爆発地点に向かってくれ!」


「了解。緊急事態を確認」


「練斗がイベント開始前にフラグを立てるからだよ!急ごう!」


そんななか私が三人に指示を飛ばす。



「みんな聞いて、今回の爆破はこの警備網を突破するほどの用意された犯行。まだ何か仕掛けがあるかもしれない、だから爆破地点についたら事前に手渡したミニゴーレムに十分に探知させて」


間違いなく今回の爆破はプロの仕業、油断すれば間違いなくやられてしまう。


そしてみんなから気合の入った返事が返ってくる。


「気合で乗り越える!」


「私の運を信じる!」


「指示を確認、子機の性能をアップグレード開始」


そんな時だった、私の携帯が一瞬だけ着信音が鳴る。私のスマホはかかってきた相手の名前と居場所を表示する特別仕様。


こんな時に誰?と思ったその時。


位置情報が来た時にはすでに全てを理解し、一番近くの練斗に指示を飛ばす。



「練斗!今すぐ行き先を市民ホールの裏道に変えて!状況は後で説明するから!急いで!!」


壊れかけた子機ゴーレムの最後の電話…しかも反応が鈍くなるように工夫して壊してある…


私の焦りが通じたのか、練斗の声がいつもよりも低くなる。


「うちの探偵がそこまで焦る一大事、これはまずいかもなぁ!」


市民ホールのへと続く裏道の監視カメラを覗いてもなにも異常はない、だけど…


私の直観はいつも正しい、それは良くも悪くも…


(お願い…何もないで…)


だが…この願いは儚く消えてしまう。




______________________





黒煙の火柱が上がる、最悪の戦場。


市民ホールにつながる人気のない裏道、そこに現れたのは最悪の忍び、椿と豪太。


それに相対しているのは、金花探偵事務所の最高戦力、煉城練斗。


(これが…異界に名を轟かした煉液…)


全身の火傷や裂傷を負いながらも、暗殺者から目をそらさない私、リュシエラ・ノクス。



「ボロボロのメイドさん、ここは俺に任せて逃げろ…と言いたいが重症だな」


「まだ…戦える」


「無茶言うな、こいつらは俺に任せて影にいろ、すぐ運んでやるから」


彼から滲むのは絶対な自信、しかもそれは過信ではない。



(く…仕方ない)


私はボロボロの体に鞭打って物陰に飛び込んだ。


正直、煉城が来なければこの隙に暗器で針の筵になっていた…



「てめぇら、一体何が目的なんだ?」



「うーん、耳の長い女の子を殺すためかな」


「ダーリン、違うよ、探偵を殺すんだよ」



この二人は煉液が現れても、何も変わらない…


この独特な雰囲気が椿と豪太の異質さを表している。



「地域のイベントを狙って爆破、俺達のイベントでよくもやってくれたな」



煉城がゆっくりと前に出る、その一歩一歩から怒りのオーラを感じるほどに。


「ダーリン、久々に本気でいこう」


「そうだね、ハニー…今回はなかなかヤバいかも?」


そこで煉城が二つの猛獣にさらに問いを投げる。



「こんな騒ぎ起こしたら忍び系の暗殺とは真反対だろ、なんなんだお前ら」


目の前の猛獣はまるで待って言いましたと言わんばかりに口を開く。


「殺せばいいだけでしょ」


「騒ぎを起こせば、王族のような奴らの逃げ方は決まってる」


このどこか他人ごとのような雰囲気、それがこの二人の異常性を物語っている。


しかし、そんな問いは彼の怒りをさらに倍増させるだけ、すでに相棒の煉獄刀を構え臨戦態勢へと入る。



「そうかよ…まぁ結局、金花探偵事務所を舐めたら死ぬ。銀河系唯一の共通言語だ」


互いに数々の修羅場は経験している猛者、すでに思考はフル回転。


(こいつら…俺たちの厳重警備を軽々しく超える実力…間違いなくヤバい…)


だが…相も変わらずこの二人からの余裕は消えない。


「ハニー、二人の愛も銀河より広いよね?」


「そうだよダーリン、さっさと仕事終わらせてカレーを食べよう」



二人の嘲笑…それと同時、煉城が爆ぜるようなスタート!!



「さぁ、忍びとくノ一のコスプレ暗殺者!!どっちが強いか決めようか!!」


もはやその突出は弾丸のようなパワーとスピード!


椿と豪太もすぐに臨戦態勢、その身のこなしからは一切音がしない。


「はや…!」


「ダーリン、ここが踏ん張りどこかな」


そして、小細工なしの真っ向からの斬り合い!三人の戦闘者の刃がまるで竜巻のように入り乱れる!



「2対1でも1,000対1でも俺が勝つ!!」


「ダーリンのために斬られて」


「ハニーのために裂かれて」



ガキィン!!!ガキィン!!



刀と特大の斧、そして鉄製の爪が凄まじい火花を散らしていく。


「さすがに俺でも1000対1は無理か!!」


あの用心棒から、真っ赤な血煙が上がっていく。


「愛の邪魔をしたらこうなるんだよ」


「家庭的な女になってダーリンを愛していきたい!!」



奴らの攻撃の鋭さは忍びの中でも頂点、最高クラスの戦闘者でも捌ききれない。


しかもまるでお互いの心が通じてるかのような連携を見せる。


「気合で全部どうにかなるんだよ」


煉城も手数では負けていない、スライムの伸縮性と龍のパワー、それによってとんでもないバネのような馬力が出る!!


「爪も斧も俺に効くか!!!」



しかし、耐えるだけで状況は変わらない。


椿の手甲鉤が合間を抜ける。


「女のカンというやつ」


煉城の肩に赤の三本線が刻まれる…


「おまえら2対1はやっぱり卑怯だろ!!」


(一つ防げてもすぐ次につながる…どうしようもねぇ)


煉城がどちらかの攻撃を受ければ、また刃が飛んでくる、こんなの完璧に外すなんて無理にもほどがある。



そして椿の攻撃を受けたその瞬間、銀閃を放つのは豪太の斧!


それは腹を狙う完璧な位置、しかも煉城の弱点にもう気づいている。


「知ってるよ、異界の有名人…能力が煉獄龍重視になると再生能力、弱いもんね」


腹に刃が入る、その瞬間だった。


(ここだぁ!!)



煉城が全力で体をひねる!!


「俺のセンスを舐めんなよ!!」


ガキィン!!っと甲高い音が腹から鳴り響く!


(なに…この感触?)


斬れた赤いジャケットと白いTシャツから覗くのは、銀色の機械。


そう、なんと腹にしまっていたミニゴーレムで刃を防いだ!



そして放つのは煉獄刀によるカウンターの袈裟、視認するのが難しい一太刀。


「一旦真っ二つになれよ」


(速い…避けれない!)


豪太はギリギリで身を引くも胸を浅く斬られていた。


しかし、やつらは一人前の忍び、虚を一度だけついたところで簡単にはいかない。


「思ったよりだるいかも」


もう椿が手甲鉤による突きを繰り出していた。


「ダーリン!今助けるね!」


気づいた時には攻撃している、これが一流。


だが煉城は何とかそれを受ける!!


「気合だけは太陽系一番なんだよ!!」




手甲鉤の突きを簡単に弾き、さらに椿の懐を一瞬で侵略する!


「お前も真っ二つになってペアルックだな」


再び放たれたのは高速の袈裟斬り!


(こいつ、強い…)


椿の顔が初めて曇る、そして!


「オラァ!!」


ズバァ!!っと空気が爆ぜた…半歩引いた椿に顔には熱を帯びる一文字の傷。


後ろに下がった椿のもとに心配そうに豪太が駆け寄る。


「ハニー!!大丈夫!!!」


「ダーリン、痛くて泣きそう」


一人の怪物から距離をおくこの二人から、初めて真剣な空気が流れ始める。


奴らがターゲットにしたのは、かつて最強の名を異界に轟かせた対異界兵器、煉城練斗。


「金花探偵事務所を敵に回した時点でお前らの命運は尽きてんだよ。」


飛来すれば国が亡ぶとまで言われた最強の龍、煉獄龍を体に宿す用心棒、2対1でも簡単にはいかない相手だ。


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