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15/24

【探偵#15】

数日後のイベント当日、市民ホールの近くの路地裏。


椿と豪太はすでに動いていた。



「あ、いい奴発見」


豪太がいきなり目の前にいる何かを準備中の男子生徒に突っ込む。


「え?」


「ハニーのために働いて」


次の瞬間、すでに豪太の鎖分銅が男子生徒の首を絞めていた。


「ぎょえぇぇ」


「この飲み物あげるから、16時になったら市民ホールの裏口で蓋を置いたままにして」



豪太が渡したのは何の変哲もないペットボトル、こんなもん普通なら受けとらない。


だが…


「わかりました、開けたら置いておくだけですね…」


圧倒的な恐怖の前では拒否権なんてない。



____________



そして同時刻、椿は別の男子生徒を傀儡にしていた。


「これね市民ホールの東側の駐車場で開けて16時においておくだけでいいから」


「は、はい!」


駐車場の裏でサボっていた生徒、椿の美貌に夢中だ。


(美人な人だな…)


椿も謎のペットボトルを手渡し、こうして彼らの準備はかなりあっさり整っていた。



_______




市民ホール第二放送室。


多くのお客さんが入場し始めた頃…


通信機器で俺たちと連絡を取り合う風香がモニターを監視しながら頭を回していた。



「練斗、メリー、ゴーレム。何か異常があれば即連絡。三人の見回りの分担はさっき話した通りで」


「金花探偵事務所がいるのに事件が起きるわけない、それを証明するだけだ」


「風香ちゃん了解!あと練斗…それはフラグになるから言わないで!」


「監視モード、異常なし、本体バッテリー97%、準備完了」


俺を含めたいつものメンバーが巡回しイベントの警備についていた。


風香が窓から当日の準備を進める会場を見渡す。


「イベントは16時から20時まで、現在は15時30分。2つの高校の演劇が終わり大トリを飾るのが主催の瀬礼文学園。それぞれ違うジャンルの劇でなかなか興味深い、お客さんも多いわね」


俺達の準備は万全だった、だが…椿と豪太の恐ろしさもこっからだった。



_______



市民ホール東側駐車場。


時刻は15時57分


「よし…これを…置くだけ…」


豪太によって恐怖に支配された男子生徒は人気のない裏口へと誘われていた。



正面玄関のチェックもこの程度のイベントではペットボトルは引っかからない。


さらにこいつらは…監視カメラの死角まで研究していやがった。


風香もゴーレムもペットボトルを持って人ごみの中を歩く生徒を不信には思わない…


だが…うちに探偵をなめてもらっちゃ困る。


モニターをミニゴーレムと監視していた風香はとある異変に気付く。


(なに…この違和感は?)


モニターに映るのは松ヶ丘高校の控室の映像。


(松ヶ丘高校の演劇部の出番は最初、つまりこの時間だったらもうすでに全員集合しているはず)


二人足りない…でもそれに気づいたときはもうすでに遅かった。



_____________




市民ホールの裏道。


そこですでに死神は鎌を振り下ろしていた。


「時間になったね、始めようかダーリン」


「そうだね、何人吹き飛ぶのかな」


豪太が手元のスイッチを無感情に押す、それが悲劇の始まりだった。


「ガキはみんな死ね」



青白い不気味なオーラが市民ホールの裏口と東側の駐車場を照らす。


次の瞬間、市民ホールの二か所から青白い爆炎が上がる。


ドカァァァン!!



ペットボトル置いた男子生徒二人は爆発を直撃。


同時の爆発、しかも監視の目を全てかいくぐって。


傀儡となってしまった生徒は二人とも影も形もないほど近距離で爆破されてしまった。



さらに…その容器には異界生物を仕掛けていやがった。


「く、くせぇなんだこいつ??」


ホールの外、警備員の鼻につく悪臭。その目の前には巨大な肉壁。


爆破から現れたのは異界生物のぬっぺぼう、かつての日本では妖怪と言われていた生物。


その悪臭からさらに会場外はパニックになる。


「なんでこんなところに??」


「とにかく逃げろ!!!」


イベント開始寸前でいきなりの大パニック、だがこれこそがやつらの狙い。



「ダーリン、探偵の誰が先に来ると思う??」


「ハニー、誰がきても愛の力で殺すだけ。もう少しでハネムーンだね」


そしてこいつらはもうすでに市民ホールの会場内に侵入しようしていた。



だが…奴らの目の前に意外な人物が立ちふさがる。


「あなた達の恰好、どう見ても関係者でもないし不審者ですよね」


そこに現れたのはエルフの護衛、リュシエラ・ノクスだった。


最高峰の護衛を見ても消えない余裕、それが二人の狂気を表していた。



「ハニーこいつ、殺していいかな?」


「ダーリン、見た目がキモイから殺そうか」


だが、この二人を前にしても、ノクスの圧は消えないどころか、さらに増していく。


「偶然だが、お嬢様の邪魔になりそうだなら殺す」


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