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細海先輩と御森くん  作者: 紙屋川トカゲ
2章 本格始動
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49/50

第44話 細海先輩と御森くんと悪夢の話その2

注意

今回、少しホラー要素を含みます。

あまり得意では無い方は読み飛ばしてください

読み飛ばしても、今後の展開に影響しません

気圧の変化が激しいこの季節

細海先輩が遠くを見ながら耳を回す姿もすっかり見慣れたある日のこと

明らかに普段より遠くを見つめていたので声をかけた


「気圧、そんなに動いてます?」


俺も酷い時は影響を受けるけど

今日はそんなに感じないんだけどなぁ


「気圧はいつも通りですよ、私なんか変でしたか?」

「目線がいつもより先の方見てたんで気持ち悪いのかなぁ〜って思って」


成る程

納得したように細海先輩は「ふむ」と視線を落とした


「無意識に昨日の夢を思い出してました」

「また悪夢ですか?」

「そうですよ、と言いますか悪夢以外殆ど見ませんからね」


以前、部長が俺のことを『細海さんと正反対の子が来た!って思ったんです』と言った事があるけど

俺は大概楽しい夢しか覚えてないから

そんなところまで正反対じゃなくても良いのに、と思う

ここまで真逆だと最早ちょっと面白い


「それって聞いても大丈夫な内容ですか?」

「大丈夫ですよ、本当に今回も理不尽な目にあいました」


そう言ってぽつりぽつり内容を話し出す


「目を覚まして部屋から出ると外は豪華絢爛なホテルのエントランスで、私は寝起きのまま館内を彷徨うんですけど」

「もう既に理不尽がエグい」

「周りからはなんのリアクションも無いので気にせず出口を探して歩いてるうちに違和感を覚えるんです、その瞬間」

「待ってください」

ゾワっとした感覚に細海先輩を一旦止める


「今、怖い話しようとしました?」

「?、してませんよ、違和感を覚えた瞬間目が覚めて自分のベッドの上にいたって続けようと思ってました」


良かった…俺のビビリセンサーの過剰反応だったらしい

ほっと胸を撫で下ろす俺に

「目を覚まして部屋から出ると、次はどこかのテーマパークの中で」

「あれ、まだ夢続いてます?」

「はい、目を覚ましたと思ったらまだ夢の中だったんです」

ビビリセンサーが〝目を覚ましたと思ったらまだ夢の中だった〟というループ系ホラーの可能性を探り始めたが細海先輩は気にせず続ける


「2回目も寝起きのままの私を誰も気にする事なく、テーマパークを楽しんでる様で、しばらく散策しながら周りを見渡した瞬間1回目と同じ違和感にまた目を覚まします…が」

「が?」

「3回目の目覚めでは、何故か起き上がれなくてですね」

と、続いた言葉に夢の中でループしている事が確定し〝もぅやだぁ…〟と、手で顔を覆った。

「動くのが億劫なのかな?と思いそのまま目を動かすと、部屋にある机の上に見覚えの無い物が載っている事に気付くんですよ〝何が置いてあるんだろうと〟目を細めて少し視界がクリアになった瞬間、自分と目が合ったんです」

「……え?」

「机の上にあったの、私の生首だったんですよ」


数秒、沈黙が続いた後

〝いやぁ、まさか自分の生首と目を合わせる日が来るとは思いませんでした〟

遠くを見つめそう言う細海先輩に渾身の力を込め

「しっかり怖い話じゃないですか!!!」

と泣き叫んだが

「悪夢の話ですよ?」

と、真顔で返された。


悪夢のジャンルが!!ホラーなんですよ!!!

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