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細海先輩と御森くん  作者: 紙屋川トカゲ
2章 本格始動
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第37話 細海先輩と御森くんの「世はまさに大分類時代」だそうです。

前々から気になっていたパーソナル診断を受けてみた。

料金は結構したけど

自分に似合う色や服装が分かるのは服好きの俺にとってはめっっちゃ嬉しいことで

プロの診断を受けている間、早く買い物に行きたくてワクワクした。


そんなワクワクを引きずって迎えた月曜日

襟に遊びラインが入ったシャツが目に入るたび口元が緩む

これが俺を輝かせてくれる色かぁ~


テンションが上がりきった俺は誰かとこの話題を共有したすぎて

細海先輩に休日会ったことを嬉々として話した。


「確かに、そのカラー御森くんにとても似合ってますね」

ニコニコとほほえましく返してくれる細海先輩に素人判断をしたのが間違いだった。


「細海先輩はブルベサマーって感じですよね」

「しっ!!」

突然背後に“シャーっ!!”と威嚇をする小動物の幻覚を背負う細海先輩に首を傾げた

「なんでそんな神妙な面持ちなんすか…」

俺ただパーソナルカラーの話をしただけなんですが


「いいですか御森くん、世はまさに大分類時代ですっ」

勢いよく小声で言うようなワードじゃないな…

「なんですか、大分類時代って」

そんな俺をよそに細海先輩はひそひそと話を続ける。


「パーソナルカラーとか骨格とか顔タイプとかMBTIとか…色も体形も容姿も果ては考え方の癖まで分類する、そんな時代…!」

「MBTIまでは話題に出てないのに!?」


めちゃくちゃ認識してて興味津々じゃないですか

完全に“語るオタクの目”になっている

さては細海先輩、凝り性だから調べすぎて溝にはまったな?

何となくそんな予想が頭を掠める


「特に昨今ブルベが美の基準の1つとして定義されイエベさん達にマウントをとるネット漫画が溢れているじゃないですか」

「あーよく見ますね」


確かにさっきの“細海先輩はブルベサマーって感じですよね”は

そう言ったら喜んでくれるかな?という気持ちもあったので内心やっちゃったという気持ちが湧く


「よってブルべと公言した時点でマウントとみなされる危険を私は全力で回避したいわけです。御森くん、安易に人を分類するのはギルティですよ」

「大袈裟すぎません…?」

そう返すも、なんとなく細海先輩のオーラがこう…今の俺と近いような


「因みに、細海先輩のパーソナル診断結果は?」

「ブルべサマー、骨格ナチュラル、顔タイプフレッシュ、INFJとINFPを行ったり来たりです」


早口の回答に「やっぱりブルべサマーなんじゃないですか!!」と小声で叫んだ。


「いいですか御森くん、そういうあなたは……自己診断ですが、おそらくイエベ春、骨格ウェーブ、顔タイプキュート、MBTIはENFPあたりですね?」

「頼んでないのにフルスペックで分類してきた!!」

「……ちなみにプロの診断は?」

「……イエベ春、骨格ウェーブ、顔タイプアクティブキュート、ENFPです……」

「よしっ!ほぼ正解でしたね!!ちなみに今は“ニュートラル寄りハイブリッドトーン”の時代です。ですので厳密にいえば私はミューテッドサマーになります」


凝り性な細海先輩の、無駄に高いプロ並みの考察精度に戦慄するしかできなかった。

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