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細海先輩と御森くん  作者: 紙屋川トカゲ
2章 本格始動
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第27話 細海先輩と御森くんとデミグラスソースとは

業務に集中している最中、一瞬意識が空腹に気付いてしまいキーボードを打つ手が止まる


「だめだ…集中が切れた」


間食用のお菓子を口に放り込み時計を見るとお昼休憩まであと10分というところだった


「御森くんの体内時計は正確ですよね」

画面から目を離さずに俺の行動に気付くのだから器用な人だな、とぼんやり思う


「食べるのめっちゃ好きなのもですけど、俺かなり燃費が悪いんですよね」


人より大きいし筋肉も付きやすい代わりに維持するための栄養はそれ相当にとる必要がある

さて、今日は何を食べような~と考えた瞬間

細海先輩の食べ垢に上がった画像を思い出した。


「うわぁ、細海先輩があげてたハンバーグの画像思い出したせいでハンバーグの口になったぁ~!」

「あははは、お昼ごはん何を食べるか決まって良かったですね」


若干興味なさげな笑い声を聞き、むぅ、と口を尖らせた。


「細海先輩の食べ垢は飯テロがエグいんですよ…どうやったらあんなお店みたいなハンバーグ作れるんですか」


細海先輩の食べ垢は、おやつや外食、自炊の記録で出来ている

先日は自炊のハンバーグの画像が載っていたが

凝り性の細海先輩のおうちごはんのクオリティはエグい

「(今日はハンバーグ定食にして、ご飯とお味噌汁は大に決定だなぁ)」

数分後のランチタイムの計画を脳内で組み立てていた時だ


「“どうやったらあんなお店みたいなハンバーグ作れるんですか”ですか、ところで御森くんはデミグラスソースについて深く考えたことはありますか?」


ゆーーっくり、俺の方を向いてそう話す細海先輩の声色に「面倒くさいスイッチを押してしまった」と口元がひきつる


「やぁー…なんか、家だとハンバーグ焼いたフライパンにケチャップとかソース混ぜて終わりじゃ」

「はい、家庭では御森くんの言った方法で作るデミグラスソース“風”のソースが主流です。それでも十分美味しいのですが、私は何とか店で食べるようなデミグラスソースをおうちごはんで再現できないかと常々思っていました」


つるりと出る長文に覚悟を決め「あ、はい」と相槌を打った


「そもそもデミグラスソースとは小麦粉を茶色くなるまで炒めたものにフォンドヴォーを溶かしながらとろみをつけ、炒めた野菜などを加えることでできるようです。」

「へぇ…」

「自炊をするようになってから市販のデミグラスソースを使ってもみましたが、納得のいく味に出会えず悩んでいたのですが、先日“市販品が物足りないなら基本のうまみ成分を足してみれば良いのでは?”と思いつき!」

「はぁ…」

「市販のデミグラスソースにビーフコンソメキューブと野菜ジュース、他色々と足したことで遂に納得のいく出来になったのがSNSにあげた先日のハンバーグのソースという訳です!!」

その瞬間

キーンコーンカーンコーン

という、12時のチャイムが聞こえざわざわと居室から人が出ていく

「なるほど細海先輩の説明よっっくわかりました!!ハンバーグ定食、食ってきます!」と

財布を手に取りダッシュで席を離れた。

後ろから「さらに詳しく知りたかったら隠し味も説明しますからねー!!」

と聞こえたので、席の戻った時の別の話題を考えておかねば、と思った。

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