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細海先輩と御森くん  作者: 紙屋川トカゲ
2章 本格始動
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第21話 細海先輩と御森くんの面談

「御森くんの3ヶ月面談をしなきゃなんだけど、明日の15時とかどう?」


そう部長に聞かれたのが昨日の午前中

細海先輩は業務状況を確認し「大丈夫です」と答えたことで

3ヶ月の研修期間を終えた俺は

本契約の面談で部長と向かい合わせで座っている


「緊張しなくて良いよぉ、形だけって言ったら変だけど本採用確定の面談だから」


ニコニコと何枚か書類を俺の前に並べながらそう言うと

「3ヶ月お疲れ様でした…一応最終確認として辞退するなら今だよ!」

部長の軽い口調に

「いやいやいや働きます働きます働かせてください」

と早口で言うと笑ってくれた


「ふふ、冗談です。では契約内容の確認をしていくので一緒に書類を見て分からない事があったら質問してください」


丁寧に確認事項を指し進む説明を聞きながら

入社してから3ヶ月があっという間だったなぁと感慨深くなる

たった3ヶ月でも業務の輪郭、会社の空気、そして大きいミスを経験できたのは良かったと思うことにした

悩んで悩んで捻り出した今の俺に精一杯の結論だった


「じゃあ、ここまで問題がなければ署名と捺印をお願いします」


そう言われて入社した時に支給された判子をおして名前を書く


「できました」


そう言って部長に書類を渡すと「改めて御森くん、宜しくお願いします」と言われ、嬉しさと責任が一気に押し寄せて落ち着かない


「はい!こちらこそ、どうぞよろしくお願いします!!」


入社初日とは違う

ただ嬉しさと緊張だけじゃない

社会人の一員になるんだと言うプレッシャーに少しだけワクワクしている自分がいた


「じゃあ僕は管理部に書類を提出してくるから、御森くんは業務に戻ってください」


そう言われ、控えの書類を持って会議室を出る



「戻りましたぁー」


むふーっ、と少し鼻息が荒い俺に

「おかえりなさい」と隣の席から声がする


「随分と気合が入ってる感じですね」

どこか嬉しそうな雰囲気の細海先輩にそう言われ

「はい、改めて気合を入れて頑張ります」と答える


「そうですね、とはいえまだ3ヶ月終わっただけです。ここからはミスした時の対応も覚えていきましょう」

「う゛っ…」


胸を掴んで苦しむポーズをとれば「ふふふ」と細海先輩が笑う


「どんどん頼りになるようになって嬉しい反面、あの日の怒られた直後の柴犬みたいな姿がまた見れたらそれはそれは嬉しいですよ」


この3ヶ月で、こうやってからかってもらえる距離になれたのは俺的にも嬉しいけど、それはまだ生傷です細海先輩…


「いやぁ〜…健気に翌日いつも通り振る舞おうとしててちょっと美少女みあったよねえ」


と物部先輩も便乗してきて頭を抱える


「ぐぅううう…俺めっちゃ仕事頑張って覚えてやりますからね!!」

「勿論、私も負けないように頑張ります」


まだまだお世話になることも多いだろうけど

早く先輩がたに追いつきたい

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