表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、異世界で獣人になりました!  作者: 星宮歌
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
45/57

第四十四話 隠し事

 詳しい話を聞いてみると、私は怪我を負ったという意味での傷物令嬢ではなく、純血を散らされたという意味での傷物令嬢として、噂になっているらしい。しかし、それはごく一部でのことで、大半の貴族は、それが嘘であると考えているようでもあった。



「ごめん、なさい……。私の、せいで」



 バルトリア家の家名に泥を塗ってしまった。そう、落ち込みはしたものの、それはきっと、セインさんに出会っていなければもっと大きなものになっていただろう。



「リコのせいではありませんよ。ただ、リコの新たな婚約が難航しかねない状況にしたドーマック家には、ちゃんとそれ相応の対応をしようと思っていますから、何か要望があれば、全部吐き出してちょうだいね」



 お母様のその言葉に、私はしばし、時を止める。



 新たな、婚約……?



 考えるまでもなく、貴族である以上、政略結婚は当たり前だ。しかし、今の私には、運命の番であるセインさんが居る。セインさん以外は考えられなかった。



「婚約に関してなら、いくつか申し出が来ている。特に、ケイン君は良いのではないかと思っているのだが、どうだ? リコ?」



 その言葉に、最近、ケインがそわそわと何かを聞きたがっていたことを思い出して、このことかと得心する。しかし……。



「っ!? 姉様!? 父上っ、今はまだ、姉様には早い話だったのでは!?」


「なっ、リコ、泣くなっ。す、すまない。まだ、婚約の話しは早かったな」


「ごめんなさい。わたくしったら、気が逸ってしまって……リコ?」



 感情は、どうにもならない。どんなに、セインさんは諦めるべきだと理性が訴えていても、本能はセインさんを求めて止まないのだから。



「……リコ? ……あなた、もしかして、運命に……?」



 ただ、いつの間にか流れ出して、止まらなくなった涙を見たお母様には、勘付かれてしまったようだった。



「っ、そうなのか? リコ?」


「父上? 母上? それは、もしかして、姉様に運命の番が現れた、ということですか??」



 連動するように、お父様にもレノにもバレてしまう。



 あぁ、隠すことは、できそうに、ない、なぁ……。



 きっと、心配をかける。そして、その果てにあるものが、望ましい未来ではないと、話してしまったら分かってしまうに違いない。



「……ただ、早い、と思った、だけ、だから、大、丈夫……」



 下手くそな嘘でも良い。私は、ある程度はバレているとしても、その詳細な内容は、精一杯、隠すことにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ