表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私、異世界で獣人になりました!  作者: 星宮歌
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/40

第三十四話 目覚めは土下座とともに

 目が覚めると、土下座したセインさんが目の前に居た。



「すみませんっ、リコさんっ!」


「……ぇ?」



 寝起きのせいか、声がいつも以上に出ない。

 いや、そうではなくて。



「セイン、さん……? ……あれ?」



 なぜ、どうして、セインさんが目の前に居るのか。そして、なぜ、土下座しているのか。何もかもが分からずに混乱する私へ、セインさんは何があって私が意識を飛ばしたのかを事細かに説明してくれて……。



「も……いい、です……」



 その時のドキドキがぶり返して、私は堪らず、セインさんにストップをかける。



「本当に、すみません。お詫びとして連れて来たにもかかわらず、リコさんの体調を慮ることができず、同じことを繰り返すなんて……」



 体調が悪かったわけではない、と言いたいところではあるものの、そこから『では、なぜ?』と突っ込まれて答えられる自信はない。



「大、丈夫です……。だから、セインさんも、座って、ください……」



 いつまでも愛しい人を土下座させていたいわけではないので、すぐそこにあった椅子を勧めてみる。そして……。



「その……ここは、どこ、ですか?」



 セインさんの話を聞いている間にも思っていたが、この場所は、見覚えのない場所だった。

 どこのログハウスの一室かと思えるような、木造の部屋。今は季節ではないから使われていないものの、暖炉があるし、小さなテーブルに花が飾られているし、ついでに、私が居る場所は、可愛らしいピンクの花柄の掛け布団がかけられたベッドの上で……。



「ここは、先程の店の二階です。どうやら、ここは貴族がお忍びで来ることもあるようで、応接室と休憩室を作っていたようなんです」



 『ちなみに、ここは休憩室です』との話を聞いて、気絶してからそれほど経ってはいなさそうだと薄っすらと考える。

 ……いや、今、思考の大半を占めているのは、セインさんと二人っきりで、私がベッドの上に居るという状況なのだが、どうやら、また気絶するのは無理そうだ。



「本当に、すみません……」



 目の前でションボリしている番を前に、気絶なんてしていられない、と、私の本能が訴えているのだから。



「え……と……その、店員、さん、は……?」



 他にも聞くことはあるはずなのに、私の口から出てきた言葉は、何を問いかけているのかも曖昧な言葉で、それでも、セインさんは私の意思を汲み取ったかのようにうなずく。



「あぁ、どうやら、あの男はこの店に随分と迷惑をかけていたようで、俺達に感謝していましたよ。この部屋も、そのおかげですんなり案内してもらえたのでしょうしね」



 そうして、セインさんから聞くゼラフの迷惑行為の数々に、私は絶句することとなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ