7話.新しい世界~ハヤテの驚き~
目の前がバチンッと一瞬眩く光り、暗転したのちにハッと我に返った。
凛子ちゃんは大丈夫?どこかケガをしていない?僕がココちゃんを…あんなにビックリさせちゃったから…
「いたた…もぅ~ココが暴れるから転んじゃったじゃん!」
尻餅をついたお尻をさすっている音がし、少し怒った声をしている凛子ちゃん。
そのすれすれの所には滑り台の階段があった。大きなケガをしていない様で、ホッと一安心。
近くまで駆け寄ってきていたママさんも仁美さんも、凛子ちゃんが大ケガをしなくてホッとした顔をしているようだった…
『あれ?近くがボーッとボヤけてみづらいや…目に何かが入っちゃったのかな?』
目を擦ろうと手を目元に持っていくと…
『あれ?なんか腕が黒くて細いぞ!?おまけに腕が上の方までよくあがる!?手のひらはぷよぷよ柔らかくて、なんだかおひさまの様な匂い!』
そのまま手を舐めては顔をごしごしとして、改めて違和感に気付く。
僕は、いつもこんなことやらない!
周りの匂いも良くわからないし、不安でいっぱいなのに尻尾はひっきりなしにくねくねと動いてる…
「ココちゃん、ハヤテがミミズなんて持ってくるからビックリしちゃったよね…驚かせて本当にごめんね」
仁美さんらしき人が、僕に向かってココちゃんと呼びながら近付いてくる。
『僕はココちゃんの嫌いな物をもっていって、驚かせちゃったんだ…嫌われちゃったかな…仁美さんも、そんな大きい声で言われると悲しくなっちゃうよ…』
近くに来たのが仁美さんだと改めて確認すると、かがんだ腕の中にすり寄って、慰めてもらえるかのように抱っこされた。
「あーココがハヤテママに懐いてる!初めての人に抱っこされるなんて珍しい~!スゴいね~ハヤテママ!」
尻餅をついたことなんて忘れたかのように、嬉しそうに凛子ちゃんが仁美さんに向かって大声で話している。
(ココちゃん?なんで?)僕をだっこしてなぜか嬉しそうな顔をした仁美さんに連れられ、茶色いようなオレンジ色のような犬の近くに着く。
「ハヤテ~大丈夫?盛大にココちゃんにぶつかっちゃってたけど…」
僕を抱いた仁美さんがそう声をかけると、目の前にいる犬の下からツーッと水が流れる音が聞こえた。あれ?お漏らししちゃってる!?
「あらら…由利江さんすみません…うちのハヤテ、ビックリしてお漏らししちゃったみたいで…お庭に匂いが残ると申し訳ないので、流すお水をいただけますか? 」
慌てて謝る仁美さんに
「あはは、仁美さん全然お気になさらないで!元はと言えば大騒ぎして暴れたココがいけないんですし、雨が降れば匂いも消えるし大丈夫よ~ 」
と笑いながら、ママさんがしゃがんで、その犬の体を撫でようとしていた。
その目の前には…よく目をこらすと、仰向けになってお腹を出して息も荒く、舌をだらしなく出した紛れもない僕がいたんだ…




