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箱の中身
浄化活動をした結果,スラム街のほとんどが焦土と化した。
薬や恐喝,殺し,盗みーー胸糞の悪い展開では鉄板の場所とはいえ,これほどスラム街が汚染されているとは。
ろくにストーリーで出さない部分だというのに,ここまで胸糞を仕込むとは手の込んだことをするものだ。
『マスター,ご報告があります』
「なんだ?」
『先日回収した箱のことです』
「目の前にある開けようとしてもうんともすんとも言わんこいつのことか」
『はい。物理的アプローチを受け付けないことから、システムにアクセスすることを試行した結果開けることに成功しました』
「システムか。このオンボロが鎧と同じように魔核を積んでいるということか。箱だけで豪華なようだが、肝心の中身はどうだ?」
「このように」
問いかけると棺桶が開き、デマキの声が棺桶の中から聞こえた。
中を見ると漆黒の髪をした赤目のゴスロリ女が、身を起こした。
「オートマタか」
「ええ。オートマタ〈タイプホムンクルス〉識別コード9098号機です」




