領地ディストピア化フラグ破壊
オートマタは魔石を動力とするため、万年魔石不足である皇国ではほとんど普及していないが、魔石が豊富に取れる王国では労働力として広く普及している。
一番ポピュラーなものは内部の機構を剥き出しにしてコストを抑えた〈ワーカータイプ〉だが、中には貴族が主に愛玩するために人間に似せて作られた〈ドールタイプ〉なども存在する。
デマキの場合は〈ホムンクルスタイプ〉ということで、既存のどれにも当てはまらない。
本人からの伝によると、錬金術師が人間の代替物として作ろうとしたが、生殖能力をどうしても付与できなかった上、人造精霊鎧の技術を転用したために不老不死という人間とは似ても似つかない性質を獲得してしまったため最終的に錬金術師のお手伝いさんのポジションに収まった原初のオートマタということだ。
人の代替品ということもあり、言われなければ人にしか見えない。
演算をできることもあり、指揮官として能力値のみはクリアしていたが、サイズが大きいために書類仕事ができないため論外としてきたが、これならば指揮官の仕事をデマキに任しても不都合が生まれる可能性は低そうだ。
人材が見つからない以上、こいつに任せないという手もない。
「待機が解除されたら、暗黒平原にオートマタを配置しろ」
「承知しました。暗黒平原に向かい、マスターの命令に従順に従うように領民たちに品種改良を施し、従順度に基づいた階級制度を作りたいと思います」
「やめろ。暗黒平原をディストピアにする気か、お前は」
デマキの不穏な運営構想を却下すると、水晶に連絡が入った。
『ヴィラン辺境伯至急王城に参上せよ。共和国のリーダーが面会を所望している』




