鎧喪失フラグ破壊
「割と呪怨が広がってるな。今からお前を切り刻む」
『禊ですね、マスター。早くあの間鎧の痕跡を私から排除して、必要性のなくなった間鎧を捨てにいきましょう』
これ以上バビロンに乗って寿命を削るのも馬鹿馬鹿しいので、バビロンからデマキに乗り換える。
体を削ると言っているが、減らず口を叩いているところを見るとこいつは痛苦とは無縁らしい。
「こんなものか」
『呪怨状態の解除を確認しました』
「これで転移中にお前が力尽きる可能性がなくなったな。領地に帰るぞ。バビロンを転移させろ」
『承知しました。マスター』
ーーー
「言われた通り、ブツ置いてきて、声だけのヤツに皇国のヴィラン伯爵領にいくように言っておいたぜ」
「仕事が早いですね。約束の共和国金貨50枚を渡したいと思います」
「たかだか配達でこんなにもらえるなんて太っ腹だな! これで家族に美味いもん食わせてやれるぜ!」
見るからに盗賊然とした筋骨隆々の男が踵を返すと、糸目の騎士が微笑んで手元にある箱を開ける。
中には怯えた顔の少女の生首が入っており、生首が震え始めると騎士の男は笑みを深めた。
「君のパパがあそこの扉を開けたら、君の命を維持している魔法が解けるんだ。一緒にパパが扉を開けるところを見よう」
「うー! うー!」
「騒いじゃダメだよ。パパが気づいちゃうじゃないか」
盗賊の男に気づかせるために喚き始めた少女の口を押さえる。
「そろそろだね。3…2…1…0」
絶望に目を見開いて絶命した少女の顔を見ると、身悶えし始めた。
「ふう、このゲームの製作者としてこうして没にされたシチュエーションをやるのはやはりいいな」
騎士の男はすっきりとした気分になると、しばらく少女の顔を見ながら余韻に浸った。




