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閻魔様にあってラッキー運貰いました  作者: ルナ
異世界生活編
21/25

ウモの出産

「モーーーーーーーーー」


大きくやや苦しげな叫び声が聞こえた。


「ウモ!?」


キッチンの窓を開け外をのぞくも良く分からない。

外はすでに真っ暗になっていた。出て物干し場に行くとウモが立ち上がり苦しげにしている。


「どうしたの⁈ウモに変なもの食べさせちゃった!?」

「モウモ」


丸い頭を横に振り返事を返してくれているが苦しそうな様子は変わらない。


「体触ってみるね?」


窓から漏れる光を頼りに身体を触りながら確認していく。

毛は硬いも毛並みのそれっている感じは初日に触らしてもらった通りだった。


「特に怪我してはいないみたいだけど…」

「モーーー」


苦しげに声を上げ力んでいる。


「力んでる?…子供が生まれるの!?」

「モーーー」


苦しげな声が雨の中に消えていく。


「動物の出産なんてテレビで見たのくらいだよーー…どうすればいいの?!」


ウモなら何もしなくても無事に産んでしまうだろう。でも明は何かできることがあればやりたかった。


「さっき座ってたのに立ったってことは立って産むのかな?いやサバンナでは座って産むのは短時間にするって聞いたことがあるから…」


今日茣蓙にしようととって洗った草をウモの近くの床に敷き詰める。厚みが出ないので手近な草を刈りその下に敷く。


「ウモここは安全なところだからいつでも座って平気だからね」


ウモはゆっくりと身体を横たえる。その間も何度も苦しそうな鳴き声を上げる。


「他に必要なものはない?」


顔で上の草をどかし刈りたての草を舐めるしぐさをする。


「水がほしいの?」


丸い頭を気だるげに上下に振る。

明は急いでバケツに水を入れウモの口元に運ぶ。

少しずつ飲みながら力みを強くしていく。


「他にできることないのかな?」


そう呟きながら当たりを見渡すも何も思いつかない。出産の本でもあればいいのにと思い取りに行こうとするとウモが明の洋服の裾を噛む。


「もうやることない?…いっしょにいるよ。ほんとは赤ちゃんの足を引っ張って上げることができればよかったんだけどね…上手くできないと思うから…ごめんね」


苦しげに上下するお腹を撫でる。

時々水を口元に運んでやりながらしばらく過ぎるとウモの鳴き声は大きくなっていく。


「もう生まれるんだね!!がんばって」





「モーーー」


大きな声と共に小さなウモが生まれた。


「頑張ったねウモ!!」


ウモはすぐに子どもを舐め上げる。

子供の身体がきれいになることには子どもの目が開き始め細い足に力を入れ立ち上がろうとしている。後ろ足を伸ばし前足を伸ばそうと何度も試みる。ウモは身体を伏せながらその様子を見守っている。


「頑張れ!!もうちょっとだよ」


何度目かの挑戦でようやく立ち上がることができた。危なっかしい足取りはあるが母親の乳を探し飲み始めた。


「良かったね!!ウモ」


お腹には子どもがいるためウモの顔を撫でるとペロッと舌を出し明の顔を舐め、我が子を愛おしげに見つめている。


「頑張ったねウモ…良く休んでね」

そう言って明も部屋に戻った。

そうするとどっと疲れが出て緊張していたことがよくわかる。

「もう今日は寝よう」





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