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オチがある短い話  作者: 佐賀かおり


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4/5

大問題

 その日、昼のニュース番組、ニュースホットでは連日、報道されている西田航空と須賀航空の合併のニュースがトップで報道されていた。


「話し合いも大詰め、今月末には合併に向けて正式な発表があると見られていただけに、ここに来て白紙に戻すとは驚きですね」

 女性のニュースキャスターが横の解説者に話しかけた。

 解説者は頷くと渋い顔をして言った。

「全く、両社の経営陣は何を考えているのか理解に苦しみます」

「赤字経営で苦しんでいる両社が生き残る為に合併を選んだのに、それを白紙に戻すとは何があったのでしょうか?」

「実はある事がきっかけで両社の隔(へだ)たりが大きくなり計画は頓挫(とんざ)したのです」

「そのきっかけとは何ですか?」

「社名ですよ、最初、西田航空のN、須賀航空のS、この二文字を使って社名を作ろうとしました。ですがそこで問題が起きた」

「何ですか」

「西田航空がどうしても自社の頭文字のNを上にしたいと言い出したのです」

「つまりNS航空にしたいと主張したのですね」

「ええ、それがあまりに意固地だった為に関係がこじれてしまった」

「それで合併話はなくなったのですね」

「ええ、ですが両社は共に背水の陣なわけです。いざこざがあっても水に流して歩み寄るべきでした」

「そうですよね。それにしても社名の事で合併話が無くなったのには驚きました」



「全くです。Nが上でも下でも、たいした問題じゃないのに」



 その時だった。テレビ画面の上に速報のテロップが映し出された。


『アマゾンで日本人の乗客とパイロットが乗ったヘリコプターが墜落した模様、二人の安否は不明……』


 同時刻、アマゾンでは……


 ヘリコプターは大破したが二人はかすり傷一つ無く、無事であった。


 だが、二人は絶望していた。

 彼らの手にあったのは……


 磁場(じば)の乱れで、N極が定まらない方位磁針であった。


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― 新着の感想 ―
 ここまで読ませていただきました。渋い笑いが多く私の好みでした。  本編もまた渋い笑いだと感じました。オチがいいですよね。磁場、懐かしいです。  ありがとうございました(`・ω・´)ゞ
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