迷宮探索に向けて カナメからの話
「おーい、聞いてるか?」
ストロはぼーっとしているクロノに声をかける。
「アルナさんがいなくなって落ち込むのは分かるけどいつまでもそんな感じだとどうしたものかって感じだよ。」
ストロはここ最近考え事をして話を聞いていないことが多いクロノを心配する。
「いえ、悩みはそっちではなくて通い場の方で話を聞いてどうするべきか考えているんですよね。」
クロノは少し前にカナメから聞いた話を思い出していた。
―――数日前の通い場―――
「そっか、アルナさんは隣国に戻ったんだな。」
ノアオはクロノと一緒にカナメに呼ばれたので通い場へ向かう途中にアルナの話をする。
「兄さんは知っていたんだね。少し寂しいけどまた会える事を信じて今は学院生活を頑張るつもりだよ。」
クロノはアルナにまた会える事を信じて学院生活を頑張ると気合いを入れる。
「その前に先ずは場長が俺たちに何の用があるかだな。」
ノアオは通い場の扉を開けて受付にいるミアナを見つける。
ミアナは2人を見て上に上がるように指差す。
忙しそうなミアナの邪魔はできないので指示通り2階の場長室へ向かうノアオとクロノ。
「場長、来ましたよ。」
コンコンとノックをして場長室の外から声をかけるノアオ。
いつもの低い声でどうぞと声が聞こえたので中に入るノアオとクロノ。
場長室に入るとそこにはリアトの姿もあった。
「2人ともわざわざ来てもらってありがとう。実は2人に大事な話があってな。リアトはこの先案内人としての役割を果たして貰うから一緒に話を聞いてもらうためにここに呼んでおいた。」
カナメはあまり良くない事が起きているような重苦しい雰囲気を漂わせながら2人とリアトを呼んだ理由を話し始める。
フレアとキャンディから聞いた話を3人に伝えたカナメは重苦しい雰囲気を崩すことなくお茶に口をつける。
「話からして嘘をつく意味はないので本当なんでしょうね。迷宮のどこに封印されているか分かりませんけど今のところB級の人やA級の人がそれを見つけられてないなら相当深いところにいるのかもしれないですね。」
クロノはカナメからの話を聞いた上で自分の考えを伝える。
「それで俺達に声をかけた理由はその魔物を何とかする手伝いをしてほしいって話か。リアトさんがいるのもそれが理由か。でも、そんな深いところに居るかもしれないなら流石に俺達だけじゃ何ともできないんじゃ?」
ノアオは自分達にその魔物を何とかして欲しい為に話が来たのは理解したがどこにいるか分からないような魔物相手に3人は流石に厳しいと答える。
「それに関しては大丈夫だ。たまたまだがそろそろA級が帰ってくる頃でなそいつらと一緒に動いてもらうつもりだ。」
カナメはノアオ達だけではなくA級の探索者にも手伝って貰うつもりだと話す。




