6話 エルフ
6話目
楽しんで!
城壁からの景色は絶景だった。
中心にはでかい城が立っており城を囲むように街があるそしてそれをさらに囲むように城壁が丸く囲んでいる。
「八十キロメートル。この城壁の長さです。」
その城壁の長さがこの城の広大さと豊かさがわかる。
「いつもならこのまま城に向かうけどあなたは今回この王都が初めてなの説明をしながら街を案内します」
ひとまず、階段を下り街に向かった。
「ここら辺は一番人通りがいい所です。人通りの多い所から外れては行きません。奴隷商人などの危ない人たちがたくさんいますから。他にたくさんの店があります。欲しい物があったら言ってください」
たくさんの果物などが並びとても美味しそうだった。
一つだけ気になる物があった。
「この金色に光っている果物が欲しいです」
その金色をしたいちごは顔ぐらいの大きさだった。
「お前高級品が好きなのか?まぁ確かに美味しさは果物の中で一位二位ぐらいだけどな」
店の人が出て来た。
「どれか欲しい物がありましたか?」
「このいちごください。このナイフと交換でいい?」
彼女は腰に巻き付けていたナイフを差し出した。
「あれ?あなたは天童様ではないですか?」
「まぁ・・・はい。このことは静かにしてください」
「もちろんです」
俺にでっかいいちごが渡され城に向かった。
「ここって別々交換で物を買う・・・いや、欲しい物を手に入れるのか?」
「もちろんそうだよ。」
お金じゃないなら日頃から交換する物を持ち歩かなきゃいけないな。
「そろそろ行こう」
彼女が行こうとするのを思わず止めてしまった。
「聞きづらいけど、なぜあのエルフ?は牢に入っているの?まだ人通り多いよね。」
「おそらく奴隷として扱われている。そりゃ、一通りが多い分危険な人もいるよ。でもここのすぐ裏は人通りが少ないのだからどこに行っても気をつけてね」
エルフは俺と同じくらいの歳のように見えた。
エルフから目が離せない。
何度も行こうとしたけど目がそこから動いてくれない。
エルフはまるで生きていることが辛いような顔をしていた。瞳から光が失われている。
おそらく本来は綺麗な瞳なのだろう。
服も汚れていたがエルフはとても可愛かった。
「あの、最後のお願いです。エルフを助けたいです。」
「奴隷は買うしかない・・・可哀想だけど。あと買うって言い方は奴隷だけにつけられる交換のことだ。相手が売る意思のなければ同じ価値の物を支払えないからな」
「買います。」
「最後なら仕方がない。自分で欲しかったら言ってと言ったのは私だけど奴隷を買うのなら話は違う私の言うことを一つ聞いてもらうよ」
彼女はうなずき奴隷商人のところに向かった。
俺もそれに着いていった。
奴隷商人が近づいて来た。
彼は、タクシードを着ていた。
後ろに二人大きな人が立っていた。
「何か?見ての通りこういう仕事ですので名は名乗れません」
彼女はすぐに言い返した。
「そこのエルフを売ってください」
「エルフは貴重ですよ。普通なら上級貴族しか買えない代物ですよ。ですので、そう簡単に売るわけには行きません。でも、見ての通りこいつはこの表情で買われてもすぐに戻される。今まででもう五回は戻されている。」
彼はそう話をしながら彼女の手に持っているミノタウロスの頭蓋骨をみた。
そのとたん彼は目が飛び出るほどに目を大きく開いて驚いていた。
それを見て彼はさっよりまともな顔をしていた。
その顔は真剣な商人の目だった。
「あなた方は相当の実力者のようだ。そのミノタウロスの頭蓋骨これはなんと珍しい。通常ならミノタウロスは死んだら肉体と一緒にその骨もなくなるはずなのにこんなに綺麗に残っている。なんと素晴らしい。それとエルフなら売ってもよろしいですよ」
そんなの考えるまでもない。
俺と彼女は「わかりました」ほぼ同時だった。
奴隷商人は先に牢の鍵とエルフの手錠を外していつでも出れる状態にしていた。
「俺たちがこのままエルフだけを拐うとかかんがえないの?」
「この私の経験上あなた方はそのようなことはしないでしょう」
「なるほど」
隣で彼女が頭蓋骨を彼の前に置き彼もエルフを俺たちに向かって推して来た。
「ではこれにて」
奴隷商人は満足そうな顔をして立ち去って行った。
これからも頑張ります。




