最終訓練
「やる気がないな!」
僕に向かって落ちる、鉄槌と棘鉄球を見据え、振り下ろされる軌道を読む。
二つとも僕の頭蓋を狙ってはいるが、腰が入ってない。
腰が入っていないとまともな打撃、重みのある攻撃へとは昇華しない。
まず、鉄槌使いに一歩近づき、柄頭でハンマーの柄を押し上げる。
・・・今更だがなぜこいつらは重みに頼るのだろうか。
あのバカが棟梁だろうから仕方ないが、下らない。
ハンマーは、柄の部分に柄頭を当てられ、木の柄がてこで折れ曲がる。
そのまま身を翻し、ハイキックを顔面に入れ、そのひねりのまま腹に一発。
そのまま柱にぶつかり気絶。
棘鉄球は無理に受けると折れるしな、と思って対策を考えていると。
バリンッ!ギリギリッ!ージュンッ!
と、弾が鎖に当たったような音がした。
鎖が撃ち切られた棘鉄球は、鎖という動きを制限するものが無くなり僕にその勢いをもって飛んでくる。
「またもまぁ、唐突に助太刀ですね。桜葉さん」
「ああ、今着いたところだったが間に合ったようで何よりだ」
そんな桜葉さんの持つのはドラグノフSVD、ロシアにて開発されたセミオートライフルガン。
僕は刀を仕舞い、ベレッタM92を右手に。大刃で灰色に色あせたナイフを左手に携える。
「それでは行きましょうか」
「ああ、最終訓練だ」
「ええ!」
僕は、精神を静かにさせ、心を深淵に導く。
これはゾーンのための準備運動。
落ち着きながらも獰猛な血の流れを意識し、そして彼も呼ぶ。
そして僕史上最高の状態に導いて行く。
「桜葉さん、とりあえず大鎌の少年は仲間なので安心してください。彼の相手してる手鎌のフォローをしてください」
「了解した」
「さて、竜騎でもボコすか」
多分彼の血のせいか言葉が荒いな。
が本来この言葉は発さなくてもいい言葉。
なぜ発したかと言えば・・・・
「・・・・させない」
この中で唯一の女性。
投刃剣使いの彼女は華奢な体を自在に操っており、一番厄介と踏んでいた相手。
彼女は僕の頭上から一対のブーメランを構え、振るう。
円弧を描くようなきれいな線が僕を襲う。
僕はその円から逃れられず首を差し出していた。
すみません!
大変長い間、放置してしまいました。
今週で完結に向けて突っ走る予定です。
よろしくお願いします。




