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地獄の世界で僕らは行く  作者: 三上 空
19/26

オレトボク

大変、間が空いて済みません!


 バックステップで攻撃をすべて避けられ上に、すでに相手は臨戦状態。


 「やるしかないかな」


 それは男の異名。

 それは僕の中に押し込んだ二重人格の『二つ名』。

 できれば呟きたくない一言。

 それは、封印の鎖を破る音。

 

 「狂暴走状態(バーサクモード)


 その男は、狂滅卿(バーサーカー)と呼ばれたもの。

 


  ☆



 普段から僕の中にいた()は、恐ろしく狂暴だった。

 彼は外の空気を吸うことなく死んだ。

 

 彼、いや男かも定かではない。

 なぜなら僕も分からないから。

 そして彼がどういう者かも。

 狂暴走状態(バーサクモード)は、完全な開放(アンロック)

 僕はそれに抗えず、俺になる。

 

 

 「・・・きたか。」


 静かに揺らめく。

 おれ(ぼく)は、縮地する。


 「・・・っ!」

 「・・・」

 

 瞬時に、大剣使いの懐に入り一閃。

 それは、コンマ0()()

 起きた事象を認識できない。

 出来ても抵抗できない。

 が僕の目線は外よりも、彼自身を見る。


 ☆


 気持ちが悪い。


 気分がいい。


 こんな感覚は知らない。

 俺は知らない。

 俺は誰だ。

 よく分からない。

 別に興味もない。

 悪意がある奴は敵だ。


 俺を抑えるアイツも。

 俺に殺意を向ける奴も。

 気色の悪い笑みを浮かべる奴も。


 ただ、驚いても背中を預けてくるコイツは、敵じゃない。

 ただ、悪意は消す。

 それ以外(おれ)に意味は無い。

 けどそれ(・・)もいいな。


 なぜだろう。

 アイツは俺が嫌いなはず。

 そもそも嫌いってなんだ?

 なぜオマエは俺をそんな目で見る。

 なぜそんなに顔が歪んでいる?

 なぜそんなにも、目から液体を流す?


 なぜだ?


 ☆


 僕は泣いていた。

 わからないが、泣いていた。

 そして彼を知った。

 だから・・・


 「おい、栞士」

 「・・・もう大丈夫か?」

 「俺は大丈夫。僕が切り込むから、一緒に来て」

 「!・・わかった」


 大剣使いは吹っ飛んだまま。

 中距離武器の使い手たちは、栞士に任せ僕は戦斧(バトルアックス)を、切り伏せる。

 そのまま、竜騎に向かって歩く。

 前からは、鉄槌(ハンマー)

 後ろからは棘鉄球が俺を目掛けて落ちる。

 

 「やる気がないな(殺る気がないな)

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