オレトボク
大変、間が空いて済みません!
バックステップで攻撃をすべて避けられ上に、すでに相手は臨戦状態。
「やるしかないかな」
それは男の異名。
それは僕の中に押し込んだ二重人格の『二つ名』。
できれば呟きたくない一言。
それは、封印の鎖を破る音。
「狂暴走状態」
その男は、狂滅卿と呼ばれたもの。
☆
普段から僕の中にいた彼は、恐ろしく狂暴だった。
彼は外の空気を吸うことなく死んだ。
彼、いや男かも定かではない。
なぜなら僕も分からないから。
そして彼がどういう者かも。
狂暴走状態は、完全な開放。
僕はそれに抗えず、俺になる。
「・・・きたか。」
静かに揺らめく。
おれは、縮地する。
「・・・っ!」
「・・・」
瞬時に、大剣使いの懐に入り一閃。
それは、コンマ0秒。
起きた事象を認識できない。
出来ても抵抗できない。
が僕の目線は外よりも、彼自身を見る。
☆
気持ちが悪い。
気分がいい。
こんな感覚は知らない。
俺は知らない。
俺は誰だ。
よく分からない。
別に興味もない。
悪意がある奴は敵だ。
俺を抑えるアイツも。
俺に殺意を向ける奴も。
気色の悪い笑みを浮かべる奴も。
ただ、驚いても背中を預けてくるコイツは、敵じゃない。
ただ、悪意は消す。
それ以外に意味は無い。
けどそれもいいな。
なぜだろう。
アイツは俺が嫌いなはず。
そもそも嫌いってなんだ?
なぜオマエは俺をそんな目で見る。
なぜそんなに顔が歪んでいる?
なぜそんなにも、目から液体を流す?
なぜだ?
☆
僕は泣いていた。
わからないが、泣いていた。
そして彼を知った。
だから・・・
「おい、栞士」
「・・・もう大丈夫か?」
「俺は大丈夫。僕が切り込むから、一緒に来て」
「!・・わかった」
大剣使いは吹っ飛んだまま。
中距離武器の使い手たちは、栞士に任せ僕は戦斧を、切り伏せる。
そのまま、竜騎に向かって歩く。
前からは、鉄槌。
後ろからは棘鉄球が俺を目掛けて落ちる。
「やる気がないな」




