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地獄の世界で僕らは行く  作者: 三上 空
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 「さすがにそれは無理がありません?」

 「それがどうもそうじゃない」


 桜葉さんは僕に片手を差し出す。

 ん?なぜ片手なの?なぜ錠が外れてんの?


 「とりあえず逃げるぞ、今外すからちょっと待っておけ」

 「・・・はい」

 

 一分後、手錠が外れ脱出を開始する。


 「俊介。刀でこれを斬れ」

 「はい・・・はい?」

 「だから、これ()を斬れ」

 「刃が痛むので嫌なんですけど・・・」

 「や・れ!」

 「・・・はい」


 命令されてしまえばしょうがない。

 柄の部分に触れつつ、腰を落とし深呼吸をする。

 吸って吐いての、吐いたタイミングと同時に、刀を、横、斜め、縦、と滅多斬りにする。

 壁は、僕が刀を落とし込むとガラガラと音を立て崩壊。

 すぐに敷地から脱出。

 

 一応調べてはみたが、奴のアジトではなく盗賊らに近しいやつらだった。

 まあ放っておいてもいいだろうってことになったので、そいつらは放置することとした。

 取り敢えず今夜は森の中で野営することになった。

 本当に奴らじゃなくてよかったと思う。

 なんで捕まったのかは不明だが、別に大した危害を加えられたわけでもなく、だけどそれが謎を呼んでいるというところなんだけども。

 

 体の習慣もあり、急に睡魔が訪れる。

 さっきは寝ていたというより気絶に近い感じなので気持ち悪い感じが残っている。

 テントを設営し終わり、眠気と戦いながら食事をとり、すぐにテントの中で、深淵の奥底に沈み込もうとする。

 あー、もう疲れた。今日はもう寝よう。

 とは思ったのだが、刀の手入れは欠かしたらだめだ。

 岩を斬って、大した傷は無いように見えてとても繊細な刀は一日たりとも手入れを欠かしてはならない。

 それが今僕の命を守る武器だからだ。

 今、『こいつ()』が命とイコールのようなものだ。

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