第三十三話 「ギルドを作ろう!~今だけ特典付けますよ~」
翌日の朝、アリスに起こされて朝食を済ませると心友の証を使いアルタに連絡をした。
「おはよう。アルタ。朝早くですまんが話せるか」
「・・うぅぅん。はぁぁ。おはよう。タケル。何かよう?」
「寝ていたのか。起こしてすまんな。実は村にギルドを作りたいので申請したいのじゃがどうすればよい。」
「はぁぁぁぁぁ。よし起きた。
タケルの村ってゴーレムがまとめているんだよね。それだと無理だよ。
審査は、長と村人達の資質と絆を見るんだけどゴーレムに心は無いから絆は生まれないよ。
それと、ここは国に属していないから建国しないとダメかもしれないよ。
ギルドは人間の成長の為にあるからギルドだけが有っても、国くらいまとめられられる指導者がいないとあまり成長が見込めないから。」
なるほど、長と村人との絆がないとダメなのか。そして、ゴーレムを長にするのは認められていないのじゃな。確かにゴーレムを作るだけでギルドが出来るのであればみんなゴーレムを作るじゃろう。下手な長よりは良いので信頼はあっても心が通じ合う事はない。
そしてギルドだけだと各ギルドのルールが主張し合ってしまい、全体としてまとまらない。
村長では役不足で国王クラスのカリスマが必要なのじゃな。
「ありがとう。アルタ。参考になった。それでは代表者が決まったらまた連絡する。」
「うん。待ってるよ。でもタケルが国王になると思うよ。」
アルタに教えられたことを紙に書いて、審判者のゴーレム達に連絡板へ張らせた。
この村は辺境なのに共通語だけならほぼ全員、文字が読める。
元々、傭兵団を祖先に持つ者が多いので受け継がれていたのじゃろう。
紙だがこれはラトが用意して持たせた物の中に入っていたので使用した。
ラトは、大都市で一般的に使われている日用品を3000人が1年間使用出来るだけの量を用意していた。短時間で用意出来たのはラトの商会の力じゃろう。
倉庫に案内された時、全て持って行って良いと言われたので全て貰った。あの時は急いでいたので気にしなかったがこれだけの量じゃ、億は越えているじゃろう。
今はわしが土魔法で作った倉庫に入れてある。アリスとわしで上級時魔法を使っているので中の品は痛むことがない。
日用品を直ぐに配らずにギルドが設置してから配る予定じゃ。
今配るとわしの人気取りになってしまう。それならば、ギルドの恩恵として配った方が反対派の気持ちも和らぐじゃろう。
数日後、各区の代表者達を集めて、建国についての会議をした。
アルタの予想通り、満場一致でわしが国王に推薦された。
わしは最後の足掻きでギルドの時と同じ湖の前で村人全員で採決することに告げた。
逃げられんじゃうな。わしを待っている世界中の美女・美少女達よ、すまん。
3日後、湖で開かれた採決は、満場一致でわしが国王に決まった。
わしはやけになり、また祭りを宣言する。
祭りは、ラトの用意した酒が無くなるまで数日間続いた。
祭りの中、若い男女達に刺激されて年寄りまで盛り上がり、村のあちこちで男女は結ばれている。
当然、わしも参加したがあくまでラルチェとアリスの監視の元行われた。
村人にはわしの体質が知れ渡っているので、子供が出来ないと逆に安心されてしまった。
それに、産まれた子は疑わず育てるのが村の暗黙のルールになっていたのでこの祭りの騒ぎも問題ないじゃろう。
8ヶ月~1年半後、村にはベビーブームが到来したのは言うまでもない。
※種族によって妊娠期間が異なります。
ルル様・アルタにわしが国王になった事を報告するとお祝いとは別に急いでギルドの申請をすると言ってくれた。
ギルドの申請が通るのには、数年かかる。
神々は数億年以上生きているので人とは時間の感覚が違う。
集まるだけで1年以上かかり、会議よりも宴がメインで長いと何年間も宴が続く。
その為、10年以上もかかった事もある。
うむ。ギルドが出来るまで何年掛かるやら。
しかし、わしが国王か・・・・
・・・・・待てよ。
国王なら後宮を作っても文句は言われないではないか。
これは、堂々とハーレムが出来るぞ。
しかも、今のわしなら何十人でも相手が出来るので何人増やしても問題ない。
これなら世界の美女や美少女達と出会える。
なんと理想的な流れじゃ。
その為には、わしの国を大陸一まで栄えさせればなるまい。
明日から忙しくなるぞ。
「わしは、ハーレム王になる!!!」
ー完ー
さて、冗談も程々にして話を進めるか。
村人達の意識も変わり始めて来た。
今までの常識が壊れる事よりも新しく出合う事に意識が向き始めた。
良い傾向じゃ。
この村の雰囲気が昔の日本の農村に似ていたのでもっと進めて日本化することにした。
まずは、「八百万の神」と「仏教」をベースとした考えを広めた。
それにより感謝の気持ちが増えて、食事の時に「いただきます・ごちそうさまでした」を教えると自然と広まって行った。
外と内には見えない境界があることから説明して、家の中を土足禁止にした。しかし、すぐには無理なので内靴を村人達に配り慣れさせた。
この教えに主婦達の受けは良かった。食事を作って感謝され、靴を履きかえる事によって家の汚れが減ったので掃除が楽になったりと効果が大きいようじゃった。
逆に男達は面倒が増えたので不評だったが妻達にドヤされると渋々従っていた。
何処の世界も女が強いのかもしれん。
土足厳禁を進める為に畳にも挑戦したが材料から探さなければならず難航している。
わしだけの知識では足らん部分もあったがその辺はラトがフォローした。
何故ラトがフォローしているのかは、わしが招いたからじゃ。
ラトに渡した手紙には、わしの右腕として財政を任せたいと書いた。
手紙を読んだラトは長男に商会を継がせると早々に隠居してメルと共にわしの屋敷に住むことになった。
村の財政はラトが管理するようになってかなり合理的になった。
1代で商会を大きくした腕前は頼りになる。
メルはラトが村に行く事になるとわしに恩を返したいと付いてきた。今は館のメイドとして働いてもらっている。未成人なのに仕事は真面目で完璧にこなしていた。
その仕事ぶりを見たラルチェとアリスが時々、教わっていた。
わしらの訓練を見ていたメルがぜひ参加したいと言ったので試してみた。
動きが早くスピードを活かした格闘術が得意でかなりの強かったので参加を許可した。
再生魔術を使っての厳しい訓練もめげずにこなすので将来が楽しみじゃ。
メルに聞くと喋れない事で苛められたと時に母親に相談したら強くなって見返せと言われ、それから母親に格闘を習った。
元々真面目な性格なので一心不乱に練習してたら今度は強くなり過ぎてしまい、苛めっ子を殺しかけたらしい。親は良くやったと褒めたが、それを聞いたラトが呆れて、家事や裁縫をするように命じるとそれも真面目に練習したので今のメルが出来上がった。
夜の方はわしが徹底的に教えるとこれも真面目に一心不乱に覚えていく。成人前なので当然、最後の一線は越えていない。
ラトもこの事は知っているが何も言ってこない、それどころか積極的に仕向けている節がある。
忙しいと時が過ぎて往くのが早く、気が付くと10ヶ月が過ぎた頃、村ではベビーブームが起きていた。
ちょうど、わしが国王になりお祭りを宣言した頃と一致する。
お産婆が足らなくなる事が予想できたので早めに貿易都市の医療ギルドから数人出張させて、指導をしてもらった。そのおかげでお産婆の数は何とか足りた。
元々村でお産婆していたお婆さんは何日も寝ずに頑張っていた。
わしが再生魔術で回復させながら「無理するな」と言うと「王様。ババにもプライドはあります」と言って産気付いたと聞くと家に向かって行った。
うむ。見事じゃ。女性にカッコイイと言っては失礼なので、なんとも美しい人じゃと思った。
赤ちゃんの為にわしは、乳牛や乳山羊の女性達を積極的にお相手して乳の出を良くした。
ラルチェの乳は赤ちゃんに好評で乳をあまり飲まくなった赤ちゃんもラルチェの乳だけは飲んだ。
その為、わしの館は赤ちゃんの駆け込み寺になっていた。
慌ただしく日々か流れている中、メルが成人日が近づいた。
成人日の数日前にラトとメルは貿易都市の商家へ休暇も兼ねて里帰りさせる。
わしは、ラルチェとアリスを連れてメルの成人日に貿易都市のラトの商家へ向かった。
メルの成人の日はラトの家族総出で盛大にお祝いをした。
メルの父親の三男は、何が嬉しいのか喜びながらメルに殴られている。
その横で奥さんは「もっと手首を回して、ねじ込むように打ちなさい。」と三男をサンドバックにして熱心に指導している。
何この親子?これがこの家族のコミュニケーションなのかと疑ったが誰も止めていないのでこれでいいのじゃろう。家族の形に正解はないのでこれも一つの形だろう。
3日後にメルの変態が始まった。
狼タイプのメルは、銀狼か白狼のどちらかに変態する。
銀狼は、身体能力と探索能力が大きく強化されるので戦闘能力と探索能力が飛躍する。
白狼は、身体能力と探索能力が強化されるが銀狼よりは弱い。
指導者としての資質・能力・力量・統率力が大きく強化されるので群れの長になりやすい。
メルの変態は毛が伸びて行き巨大な毛玉になった。
3日目から白く変わっていき5日目で真っ白になった。
6日目でメルが毛玉から出て来た。
身長は150cmと縮んでいたが耳と尻尾と胸は大きくなっていた。
全体的に肌は白くなり、髪はシルバーで耳と尻尾は真っ白になった。
顔は可愛さが増してまるでぬいぐるみのように愛らしく思えてくる。
2日後に性行伝授の儀をすることになったが三男が異議を唱えたのでわしと戦う事になった。
戦いの場に現れた三男は、フルアーマーに大楯と長剣を装備して現れていた。
わしはいつもの装備をしてい戦いが始まった。
わしが九尾鞭を振ると9本の鞭が同時に角度を変えて三男に襲い掛かる。
三男は避けられず、鞭が盾・長剣・両手両足・顔・首・腰に絡みつく。
動けない三男に上級闇魔法を使い気絶させた。
アッサリ勝ったので三男が静なうちにメルの性行伝授の儀を始めることにした。
メルの部屋へ向かうと二人きりになり性行伝授の儀を始める。
わしとの訓練の成果もあり5回戦目で気絶してしまった。
労うように髪を撫でるとわしも眠りについた。
騒がしかったベビーブームが収まって、しばらくするとギルドを申請してから2年が過ぎていた。
やっと、アルタからギルドの申請が通ったからこれから向かうと連絡があった。
ルル様とアルタが久しぶりに館に訪れて説明してくれる。
まだ、会議は続いていたが、無理やり終わらせて来たらしい。
集まるのに1年掛かり、会議(宴)が始まるとすぐに申請は受理されることに決まりかかったが神人:黒竜だけが猛烈に反対したので1年も続いたらしい。
反対の理由は、決まると会議が終わってしまい女神達が帰るので、もっと女神達と飲みたい黒竜がゴネたらしい。
スケベ親父は何処にでもいるのじゃな。
神々達も真面目に会議する気はあまりなく、勝手に話し始める事が多く、すぐに脱線していた。
最後は黒竜のセクハラにルル様がブチ切れて、宝石に封印して会議を終わらせたらしい。
いくらルル様でも弱っていない神人を宝石にするの事できないがセクハラにあった女神たちが団結してルル様に力を貸したので封印を成功させた。封印は10年経てば勝手に解かれる程度の強さにしたのはルル様のやさしさなのじゃろう。
ちなみに、黒竜の眷属達が黒竜の神殿へ転移させた。眷属達は今頃、黒竜が動けない事を良いことに説教しているのかもしれん。
「まったく。あのスケベ爺は信じられません。流石に今回は頭にきたのでお仕置きしましたけど。」
「本当にしつこいよね。黒竜爺。流石に胸揉まれた時は、手を噛み切ったのに直ぐに再生して触って来るし、あぁぁ。ホントきつかった。
しかし、ルルお姉さんにまで手を出したのには驚いたよ。いつも怖がって近づかないのに。
なんかあったの?」
「近づかなかったのは、大昔、あのスケベ爺も若かった頃の話です。
あいつは、宴会の席ですぐに脱ぐ癖があったのです。
何度も何度も注意をしたのですが、治りませんでした。
終いには、「俺様のモノが気になるから注意するんだろ。ほら遠慮しないで見ろよ!」とふざけた事を言ったので怒った私は、粗品のピーを喰いちぎりました。
そして、その部分だけを宝石封印した事が有るので、恐れていたのでしょう。フフフ。
5千年は封印の影響で再生どころか治癒も出来ませんからね、流石に反省したのでしょう。
それ以来、裸になる事はありませんでしたから。
今回は、早く終わらせようとしていて油断していた所を狙われました。
うぅぅ。不覚です。」
黒竜が悪いので自業自得なのじゃが・・昔からルル様は怖かったのじゃな。
「と言うわけなのでタケルには、たっぷり僕たちを労ってもらう義務があるからね。」
「そうですよ。誰の為に早く終わらせたと思っているのですか。わかりますよね。」
二人の迫力はもの凄く、部屋の隅に控えていたメルとラトは気絶している。慣れているはずのラルチェとアリスすら怯えていた。
突然、わしの前に秘薬を差し出されたので無意識に飲んでしまった。
手から顔を上げて確認するとおさきさんじゃった。
なぜと思う前に体から力がみなぎってくる。
体が熱い・・・・・あれ?大きくなっているのか服がちぎれていく。
全裸になるとそこには、奴が居た。
そう。奴の名はドリル。天を貫くドリルじゃゃゃゃゃゃ!!!!
今、3柱とハーフ1人の4人を相手に壮絶な戦いが切って落とされようとしている。
「〇✕△□ファイト!
レディィィ!!
ゴーーーーーー!!!」
カーーーーーーーーーン。
どこからかゴングが鳴ったような気がする。
ギルドの申請が通ったのでいよいよ、建国することになった。
今まで以上に忙しくなるじゃろう。たぶんベビーブームが再来するのは確定じゃな。
それよりも正式に王になるなら腹を括らねばなるまい。
今まで先延ばしにしていたが、建国を宣言する前に決めなければならん。
夕食を食べながら、ラルチェとアリスに日が昇る前3人で出かけると告げると早々に寝た。
メルにはわしらの朝食は不要でいつもの時間に起きるように命じた。
命令しないとわしらを起こすのに自分は寝ないで準備をするかもしれん。真面目なのは有り難いがさすがに可愛そうじゃ。
翌日、日が昇る前にわしは、ラルチェとアリスを起こして走り屋に頼んでルル様の孤島に移動した。
岬に降ろしてもらい、朝日を待つ。
少し肌寒いので3人で毛布に入り温め合った。
わしが真剣な顔で黙っていると二人も察してくれて黙って頭をわしに預ける。
日が昇り始めるのを見ているとわしが緊張しながら二人に言った。
恥ずかしいので顔は見ない。
「ラルチェ・アリス。愛している。結婚してくれ。
アリスが第一王妃、ラルチェが第二王妃にする。
わしは国王になるのでハーレムを作らねばならん。それでもわしについて来てくれ。」
「・・・タケル様~。わたしは妾で十分ですよ~。作法や礼儀なんて出来ませんよ~」
「そうです。タケル様。わたし達は妾で十分です。もっと高貴な方を王妃に迎えて下さい。
私達は、奴隷だったのですよ。たまたま、タケル様に助けられ今は解放されましたが。」
二人は、わしの言葉に驚き顔向ける。結婚と聞くと喜び、王妃と聞くと悲しい顔をした。
「 ならん。お前達が王妃なのは決まっている。
そう言えば、二人とも奴隷だったのだな忘れていた。そんな事気にするでない。
作法や礼儀は覚えればよい。最悪わしの元の世界の作法をしても良い。
辺境の地で建国するのじゃ。わしらが決めても問題ない。
野蛮と言われようが文句を言われれば、心友の証で黙らせるだけじゃ。
アリスを第一したのは、各国の王達との対応や後宮の管理など任せても問題ないと思ったからじゃ。
ラルチェには悪いが、したたかな王や貴族達に騙される心配があるので第二にした。
決して、愛情の深さで決めた訳ではないぞ。わしの愛は二人とも同じじゃ。」
「はい~。タケル様。わたしも愛しています~。」
「ありがとうございます。でも・・やっぱり王妃とは信じられません。」
喜ぶラルチェと渋るアリスを抱き寄せて、口を塞いで黙らせる。
「二人とも黙ってわしについてくればよいのじゃゃ」
わしらは、朝日を浴びながら汗を流した。
朝日を浴びた、ラルチェとアリスはこの世と者とは思えない程、美しかった。
すみません。驚かせてしまって、
書いているうちに打切り漫画でこんなシーンあったよなと思ったら書いていました。




