第三十四話 「建国それは天変地異の事じゃった」
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新章に突入します。
アリスとラルチェの結婚式は建国の宣言と同時にすることに決めた。
元々、親しい国や村もない。こんな辺境に招待しても誰も来ないじゃろう。
わしが建国を宣言するだけのイベントなら、結婚式も一緒にしても良いじゃろう。
館に遊びに来ているルル様・アルタ・たまもちゃん・おさきさんに報告すると盛大に喜んでくれた。
おさきさんだけは額に血管が浮かびながらも笑顔で祝ってくれる。手を差し出されたので握手すると一瞬で手が砕かれた。わしの耳元で小声で言葉を残すと手を放してくれた。
「タケルさん。わかっていますよね。責任はとらないとダメですよ。
これ以上、婚期が遅らせると自分でもどうなるかわかりません。フフフ。」
責任ってわしは襲われた被害者だと思うが、どうやら後でおさきさんにもプロポーズをしないといけないらしい。たまもちゃんにも認められ、国王になり、経済力も身に着けたわしは、どうやらおさきさんの目に敵ってしまったようじゃ。
ルル様とアルタが怒らなかったのは意外じゃが元々、人と神では生きる時間が違うのでその辺は理解しているのかもしれん。
ーールル様・アルタ・たまもちゃんの念話ーー
「今回は、アリス達に譲りましたが、私達は二人が亡くなった後でも構いません。
無限の時間がある私達が有限の時間を生きる人に譲るのは当然です。
二人が亡くなれば、後何人女が居ても関係ありません。拉致すれば良いのです。
最低でも子が成せるまでは、タケルを鍛えなければいけません。
フフフ。楽しみは取っときましよう。」
「そうだね。僕たち時間は関係ないから後のお楽しみにすればいいよね。」
「そうなのです。たまもちゃんは早く孫の顔を見たいのです。もう少し強くならないとおさきちゃんとも子供ができないのです。鍛えるのです。」
「それよりも、この村に私達が快適に過ごせる施設を作りませんか。」
「うん。いい。それすっごくいいよ。タケルに会いに来たついでに遊べる所があれば最高だよね」
「ほしいです。娯楽施設を作るのです。どうせなら、地形変えてしまえば良いのです。」
「それはいいですね。女神達に連絡を取ってみんなで作りましょう。」
「うん。皆で作ろうーー!!」
「作るのです!!」
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「タケル。建国・結婚・ギルド設置の祝いをします。
皆で相談するので・・・12月1日は、村人全員家から出ない様に伝えなさい。
かなり揺れると思いますから気を付けて下さいね。
それでは、さっそく相談しますので失礼します。」
「バイバイ。タケル、アリス、ラルチェ。」
「楽しみにするのです。」
「タケルさん。わかってますね。建国前まで待ちますがそれ以上待たせるなら・・・・どうなるか・・・私でもわかりませんよ。」
1人もの凄いプレッシャーをわしに浴びせたが、4人は慌ただしく帰って行った。
12月だと・・半年後でははないか、それまではギルド建設も進まないので待つとしよう。
秋の収穫期にされても困る。多分じゃが、新年の1月1日に建国宣言は出来るような気がする。
それよりもおさきさんの件じゃ。
おさきさんの性格なら国政まで手を出すじゃろう。もしかしたらわしは、神輿に担がれたままの状態になるかもしれん。
それは楽でいいのだが、アリスとラルチェに話をするのが気が重い。
機嫌がいい時にでも話をするか。
秋の収穫は豊作じゃったので盛大に収穫祭を開いた。
今年最後の祭りなのか村人達は大いに盛り上がった。
わしが来て、4回目の収穫になるが来た年に比べて倍にもなっていた。
ラトの計算では人口が6千人に増えても問題ない量らしい。
今年は大量に酒を造らせたるように指示を出した。
酒の種類は、エール・ワイン・蜂蜜酒・火酒(蒸留の工程を【能力】で代用してアルコール度を高めた酒)
建国1年目はなにかと祝いをする事が多いじゃろう。
アリスとラルチェは、祭り間、常に上機嫌だったのでおさきさんの事を二人に話した。「タケル様に任せます・わかりました~」と二人はすんなり認めてくれた。
その夜は二人ともいつも以上に求めてきた。
「おさきさんは、美人で頭も良く、なによりタケル様と子が成せるお方です。私ではお役に立てない事も完璧になさると思います。
だから・・・・第一王妃はおさきさんにしてください。
でも、ちゃんと私達を可愛がってくださいね。」
「捨てないでください~。タケル様~。」
「安心せぃ。わしの愛は無限じゃ。全ての女を平等に愛そう。
王妃の順番は変えん。おさきさんは第三王妃じゃ。
納得しないならわしは結婚などしない。
わしがこの世界に来て初めて人の温もりをくれたのはアリスとラルチェじゃ。
お前達二人はわしにとって特別な女じゃと言うは忘れるでないぞ。
うむ。不安にならないように今夜は、たっぷり可愛がってやるわい。」
12月までにわし・ラト・おさきさんで法律を決めた。実際はおさきさんが用意した法案をわしとラトで修正したので法律の立案者はおさきさんになる。
何度も会議をしてやっと完成させた夜におさきさんにプロポーズをした。
会議が終わる度に求められてその都度「プロポーズはまだですか」と目で訴えてくるのはきつかった。
法律が決まった時は今晩決めようと腹を括った。
「今晩プロポーズしなかったらどうなるかわかってますよね。
いつまで待たせるのですか!!なん度もチャンスを上げましたよ!!
あなた本気で結婚する気あるのですか。
いっそあなたを食べて私のなかで一生過ごしますか。」
と激しく求められながら目で訴えていた。言葉にしなかったのは、プライドが許せなかったのじゃろう。おさきさんもプロポーズを待っている乙女なのかもしれん。
12月1日の朝、わしらは日が昇る前に起きて村を見回った。
数人は間違って仕事をしようとする者がいたので家に帰る様に注意をした。
見回りが終わると日が昇っていたので遅めの朝食を食べて、ルル様達を待つ。
12時頃にルル様が引き連れた女神様達は、神の姿でわしの館の上に浮いている。
神の姿のルル様からの念話が届く。
「タケル。聞こえますか。今から始めます。村人には私から再度注意します。
私たちの神力で、村人達は気絶するでしょうから、後は頼みましたよ。
3人は心友の証を装備していなさい。
それでも辛いでしょうが、頑張るのですよ。
タケルはこの程度で気絶するなら後で鍛えます(拷問です)。」
ルル様はわしら3人に言った後に、村人全員に聞こえる様に念話を使った。
「村人達よ。決して家から出ないように!
椅子に座るかベッドに寝るかしていなさい!!
私達の神力で気絶すると思いますが体に影響はありません。
安心しなさい!!!」
ルル様が言い終わると女神達はそれぞれ移動した。村の外に行く女神が多く上空で止まると神力を高めはじめた。
わしは、ラトとメルに寝室に戻る様に命じると状況を確認しようと館を出た。
アリスとラルチェは付いて来ようとしたがわしは止めて館に戻した。
ルル様の言い方では、二人とも耐えられんかもしれん。
村のあちらこちらで巨大な神力を感じ始めると村からは悲鳴が上がって行く。
神力がドンドン大きくなり、それぞれの色をした神力で空が覆いつくされていく。
様々な色が混じり合い、輝き始める。
その光景は、昔見たオーロラを思い出したがそれよりも美しく、神秘的じゃった。
輝きは村を包んでも止まらず、徐々に村の外にも広がっていた。
輝きの端が見えなくなってどれ位が経つじゃろう。かなりの時間が経ったような気がしたが、実際は一瞬だったのかもしれん。ただ見ているだけしか出来ず、苦しむと思っていたが不思議と苦しい感じはしない。
突然、輝きが増したので目が痛くなる。いかん。目が開けていられない。わしは、諦めて目を瞑ったが、輝きは増している。目を瞑っているのにまるで開いているかのように明るさを感じると今度は轟音が各地で響いている。
確認したいが、明るすぎて目が開かない。不思議と地震のような揺れが無いので立っていられるが音からしてかなりの地響きがあってもおかしくない。
何とも不思議な体験をしている。なんだか、わしだけが周りから取り残されているようじゃった。
色々と考えているうちに輝きが弱まり、完全に消えたので目を開いた。
「なんじゃこらぁぁぁぁ!!!!!」
全ての景色が変わっていた。
「タケル。よく耐えました。フフフ。ちゃんと神力も備わって来たのですね。
計画は順調に進んでいますね。ホホホ。
それでは説明するので、私に乗りなさい。」
わしはルル様の尻尾に巻かれて顔まで移動した。
ここから見ると村が一望できる。これって村なのか?変わり過ぎて頭が痛くなる。
ルル様に案内されながら説明を受けた。何故かルル様は終始ご機嫌じゃったので下手な事を言って怒らせない様に気を付けねば。どうやら、女神様達はいくつかに分かれて力を使ったようで、ルル様が近づくと色んな方法で挨拶をされた。大胆な挨拶の時は尻尾に力が入り、わしは何度も吐きそうになった。
集まった女神様達を見るとみんな以前お相手した女神様達だった。もしかしたらルル様は今回の件を想定して顔合わせの意味も込めてあの時、わしを閉じ込めたのかもしれん。
そうだとすれば、恐ろしいお方じゃ。
大体の説明を受けたのでまとめることにする。
あまりにも変わって見比べられないので今の村の状況を説明する。
まずは、結界石の効果範囲が5倍なり今回追加された所は全て余裕でカバーしている。
地形が変わったので徒歩では誰も村に来れない。
村に入るには、転移陣からの転移か空からしか来れないようになった。
転移は、様々な条件をクリアした者だけに転移陣が体に刻まれるらしい。
刻まれると転移陣の意味が一瞬で理解でき、転移に同意すると国の法や常識も一瞬で理解する。
土足厳禁などの独自のルールが多いこの国でトラブルを避けるには必須とも言えるかもしれん。
心友の証を使えば国の中なら何処へでも転移出来るようになったのは驚いた。
村人達は気絶しているが目が覚めると住む場所や国の形が変わっていても当たり前と認識するようになっている。建物の場所なども全てわかっているので問題なく生活が出来るらしい。
ーー北側ーー
湖は東西100km 南北160kmまで巨大化した。
東に出来た海とつながっているので多種多様の魚が泳いでいる。
湖の真ん中に洋風、和風、中華風の城が合計3つ出来ていた。
城のイメージは洋風は中世の古城、和風は戦国時代の城、中華風は清の時代の王宮の様だった。
城の中は全て揃っているらしいので、今日から住めるのは有り難い。
湖の北には広大な森が広がっている。
森の奥には高レベルの魔物が追加されたので森を越えて国に入る事は無理じゃろう。
ーー東側ーー
市場は5km×5kmの正方形の形で巨大化した。
これから人が増えることを考えればこれ位は必要かもしれん。神々も来るのだから大きくても困らんじゃろう。
新たに村から5km離れた処に塩湖ではなく、海が作られていた。
大きさは東西200km 南北200km 周辺1kmは、なめらかな砂が広がり砂浜になっている。
一番深い所は深海ほど深くそこから海につながっているので塩湖ではなく海らしい。
魚が取れるのは当たり前じゃが浅瀬が広がっているので海藻や貝などが豊富に取れるだろう。
ーー南側ーー
畑や果実園も数倍に広がっていた。
新たに、天辺が見えない「試練の塔」がそびえ立っていた。
ルル様の話では階層は無限で入った者達の強さで現れる魔物や宝箱が違うらしい。
パーティーは最大7人でそれ以上で入るとランダムで7人ずつに分かれる。
8人の場合、ランダムで7人と1人に分かれる。
階毎にボスが居て倒すと階段が現れ上に上がれる。出口は、各階に必ず3つはある転移陣かボスを倒すと現れる転移陣に乗れば外へ出られる。
パーテイー毎に空間が作られるので塔の中で別のパーテイーと遭遇することはない。
一度出ると再度、入るには3日間は入れない。
パーティーの強さによって難易度が変わるので、初心者から一流まで誰でも挑む事が出来るので繁盛するじゃろう。
しかも、他のパーティーと遭遇しないので宝を奪われたり、襲われる心配がないのも良い。しかし、誰も助けには来ないので慎重に進まないと直ぐに死んでしまうじゃろう。
そうそう、魔石だけは強制買取にした。魔石は利用価値が高く、これからの国の運営にはもかかわって来る。
ーー西側ーー
牧場が大きくなり、中のいる家畜の数や種類も増えていた。
隣村まで続いていた草原が山々がそびえ立つ山脈に変わっていた。
真ん中で一番高い山は、富士山のような美しい形の火山でモクモク煙が出ている。
煙や火山灰が村に入らない様のは結界石のお蔭らしい。
鉄鋼や貴金属等が採掘出来るようになったので武器・防具・農具・釣り具等が発展するじゃろう。
ーー中央ーー
領主の館は3倍も広く高くなったので、役所に使う事にした。
役所の真ん中の床には、巨大な方位が刻まれている。
村の中心だった館は、今度も国の中心で第1広場の真ん中にある。
第1広場から大きな道が8方位で伸びている。
広場も大きい順に第1、第2、第3がある。第3は国の玄関になるので巨大な転移陣が刻まれている。
第1広場を囲むように8つのギルドが建っている。
戦闘ギルド・魔法ギルド・医療ギルド・商業ギルド・工業ギルド・農業ギルド・漁業ギルド・獣ギルド
※獣ギルド:魔物使いが仲間にする戦闘用・馬などの移動用・ペットなどの獣を管理・育成・販売するギルド。
ーー上空ーー
巨大な空中庭園「女神の微笑み」が浮いている。
神々か心友の証を持つ者しか入れない。
1年中、様々な花が咲き乱れ、果実が生い茂り、聖獣や精霊達が住んでいる。
国の上を浮いているが太陽が遮られないので何か魔法がかかっているのじゃろう。
女性だけ50種類の温泉と100種類のエステが楽しめるのが最大のウリ。
男性は貸切風呂のみ利用可能。覗き防止の為らしい。
ここまで大きくなると明らかに人が足らん。増えた場合の治安も考えなければと悩んでいるとルル様が解決してくれた。
先程の魔法で様々な条件を充たしていて、さらに技術・経験・才能がある者には転移陣が刻まれているらしい。
国に移住しても良いと答えた者は明日の朝には移動出来るらしい。
何ともファンタジーな事で・・・。
治安については、審判者のゴーレムが2000体、裁判者のゴーレムも100セット増えた。
審判者のゴーレムは、力・強度・速さが強化されている。
裁判者のゴーレムは、大型になったので頑丈さが増し、処理能力が飛躍的に上がった。
わしは、【気配探知】を使うとアリスとラルチェは和風の城の中にいたので、心友の証を使って移動を試した。
違和感もなく移動が出来た。移動先は、寝室で大きな布団の中に二人は寝ていた。いつの間にか靴は脱いでいたので何処に行ったのかは後で調べるとしよう。
布団をめくると二人は着物を着てた。
なるほど、和風なので着物か、中華風ならチャイナドレスかもしれん。
これは、色々とコスプレが楽しめるぞ。なんとも有り難い贈り物じゃ。
気持ちよく寝ている二人を起こすのは忍びないので、空中庭園へ移動した。
まるで天国のような光景が広がっている。冬なのに暖かく防寒服はいらない。
そよ風に乗って様々な花や果実の香りが運ばれてくる。
わしの肩には、鳥形の聖獣がとまってきた。頭を撫でると嬉しそう目を閉じている。
そういえば、あの時の卵はどうなったのじゃ。ふと思いに深けていると何かが顔を覆うと同時に衝撃を受けた。
顔面全体に柔らかい物に包まれると声が聞こえてきた。
「あっ。タケルなのです。たまもちゃんが見つけたのでたまもちゃんの物です。」
「タケルさん。こちらへいらっして下さい。」
たぶん、おさきさんが手を引いているのじゃう。前が見えないのでわからないが触った感じで間違いないと思う。ふと。体が軽くなると吸い込まれる様な感覚に襲われる。
周りが見える様になるとそこは、脱衣所だった。
たまもちゃんはサッと服を脱いで風呂に向かった。おさきさんはわしの服を脱がしていく。
抵抗しても無駄なので黙って脱がされると腰にタオルを巻かれる。おさきさんは優雅に服を畳みながら脱いでいる。たったそれだけの動作なのに目が離せなかった。
おさきさんは今度は恋人繋ぎをして風呂に導いてくれる。
たまもちゃんはお風呂で泳いでいたが注意も出来ないので見なかったことにした。
おさきさんに絶妙な加減で体を洗われると心が和んでいく。
そこには、アリスとラルチェにはない魅力がある。
洗い終わったようで、風呂に導かれると自然とおさきさんと肌を重ねた。
3回戦目からは、たまもちゃんも加わり激しさを増していった。
何回戦も続いた戦いも急に終わりが告げる。
※そう、いつものパターンがやってまいりました。(ナレーション風)
「タケル。ここに居たのですか。・・・・何をしているのですか。
また、たまもですか! あれ程、話し合いましたよね。
女神の奇跡後は、タケルに奉仕させることになっていましたよね。
なんで抜け駆けするのですか。」
たまもちゃんとルル様は睨み合い、火花が飛び散っている。
女神達の戦いは続くのであった。




