第十八話 「わしが悪いのか? なぜこうなった?」
今朝アルタに確認したがルル様は帰って来ていない。
何処に行っているのかとアルタに聞いてみても知らないと言われてしまった。
探しに行きたくともここはダンジョン地下300階層じゃ。
一歩、外へ出ればLv.300の魔物が徘徊しているので瞬殺されてしまう。
数日は、アルタを含めて4人で雑談したり、アルタを先生として座学を学んだ。
ラルチェは雑談の時は、中心になって話を進めていた。
一方、座学が始まると静かになり、終いには寝てしまった。
わしとアリスが交互に初級水魔法で起こしてあげた。
アリスは、雑談の時あまりしゃべらずに相槌が多かったが座学が始まると真剣に聞いていた。
相変わらず両極端な二人じゃが不思議と仲が良い。
まだルル様が帰ってこなかった。
体が鈍っては勿体ないと思い。訓練を再開する。
わしVSラルチェ&アリスで模擬戦闘をした。
傷は秘薬の効果で治るが傷跡は残る。傷跡はわしの再生魔術で治した。
二人の連携は見事で3回に1回は負けてしまう。
わしがアリスに向けて走り出すとラルチェが前に出てアリスを守る。
ラルチェは防御が甘く、鞭で縛り動きを止められることが多かった。
アリスの魔法の精度や速度は早いが【危険察知】で避けられる。
まだ武器の使い方が甘く、近づかれると一気に劣勢になってしまう。
負けるパターンとしては、
アリスが魔法で牽制しているうちにラルチェに近づかれて強力な一撃をいれられる。
避けられずに盾で受ければ、威力が高く吹っ飛ばされないが体がのけぞってしまう。
一度そうなると、もう防戦一方になってしまう。
何とか打開策を考えているうちにアリスの中級闇魔法で状態異常や能力ダウンを受けてさらに防戦になってしまい。しばらくするとラルチェの猛攻に耐えられず負けてしまう。
やはり、レベルだけでは強さが測れないのぉ。
レベルとはあくまで目安じゃな。
数日も続けば自然とスケジュールが出来てしまう。
起床⇒訓練⇒座学⇒訓練⇒雑談⇒就寝
アリスに問題が起きた。
わしの再生魔術では服までは再生出来ないのじゃ。
いつもはルル様がすぐに再生するが今はいないので服がドンドン破れていく。
一度宝物庫の防具を進めたが断られた。
「・・ルル様・・・物・・・・絶対・・イヤ・・。」
頑固として装備せず訓練中に肩の所が破れてだらりとすると
「・・・ジャマ・・・。」
着ている服を脱いで下着姿になって訓練をした。
ちなみにこの世界に下着としてのブラジャーは無い。
胸当てや衣装として胸を隠す物があるだけだが何故か垂れたり形が崩れないらしい。
そういえば、ラルチェは大きくて柔らかいのに張りがあり、形も綺麗じゃった。肩こりもないらしい。
うむ。ブラ自体が不要なのじゃろう。元の世界の女性に聞かせたら涙ものじゃ。
話がズレたが今アリスは下着姿じゃがなぜかフンドシをしている。見事なTになっている。
この世界の下着はフンドシなのかと聞いたら違うらしい。
カボチャパンツのような大きな下着を着ける。
なぜ着ているのかと聞くとルル様から貰ったからと即答で言われた。
ルル様って尊敬されておるのじゃな。
「あれ~。二人とも~。おんなじ下着です~。仲良しさんです~。」
ラルチェが模擬戦中にかかわらず緊張感に欠ける事を言った。
さらに数十日経ったがルル様は帰ってこない。
さすがに何かあったかもしれんと焦る気持ちを落ち着かせて、
アルタに聴くが「知らない。」の一辺倒じゃった。
我慢の限界じゃ。
よし、ラルチェとアリスの全身を堪能しよう。
手をワキワキとしながらわしはアルタに背を向けて二人に近づいた。
「タケル。だめだよそれは。流石に拙いよ。」
「おっ。やっと知らない以外の言葉を話したなアルタよ。
では、ルル様が何処にいるのか?
または、何故、性行伝授の儀の直後に居なくなったのか知ってるな。」
「それは、僕も知らないよ。本当だよ。」
「ではなぜ、念話で聞けんのじゃ。」
「うっ。タケル鋭いね。念話が通じないんだよ。ルルお姉ちゃんとは。」
うむ。すこし焦っておるな。アルタは嘘が苦手なようじゃな。
「アルタよ。わしとお前は心友じゃ。お前が知らないと言えばわしは信じる。
では、アルタの予想を教えてほしい。ルル様との付き合いも長いのじゃろう。
わしよりもルル様の性格がわかるはずじゃ。」
「予想かぁぁ。僕の予想は当たらないからなぁぁぁ。
あっタケル。二人にダイビングしちゃダメだよ。
見事に空中を泳いでいるけど・・・・・・自業自得だね。」
わしのダイビングはラルチェに受け止められてそのまま、パイルドライバーで糠に埋まった。
「予想でもかまわんので教えてほしい。」
「どうしても知りたい。じゃこれ渡すよ。」
わしの手に大きな鏡が現れた。ラルチェとアリスがわしの後ろから覗き込む。
うむ。最高の感触達じゃ。極楽極楽。
いかん。しっかりせねば、わしは悪くないぞ悪いのは魔性の果実達じゃ。
「タケル。いいかな? それはね会いたい人の姿を映す鏡だよ。
使うにはどれだけその人の事を思っているのかが重要で本心から思わないと見えないよ。
ルルお姉ちゃんは神獣だから特に見るのが大変で3人で力をあわせればなんとか見れるかも」
なるほど、では早速試すか
「行くぞ2人共、準備は良いな。では!」
「ルル様。」
「ルル様~。」
「・ルル様・。」
三人同時に叫んだが鏡には何も映らなかった。
「一度でダメなら何度でもやるまでじゃ。ルル様~」
「ルル様~。会いたいです~。」
「・ルル様・・あいたい・・。」
鏡に薄らと何が映ったがすぐに消えた。
「もう一度じゃ。」
「もう一度じゃ。」
「まだまだ。」
「そらそら~。」
「オラオラ。」
「どうした・どうしたーー」
「逝っちまいなぁあぁぁ。」
なぜじゃ。なぜ映らないのじゃ。まだ足らんとでも言うのか・・・・。
「タケル。最後の方はルルお姉ちゃん関係ないよね。
タケルの本心を言葉にしなきゃだめだよ。」
うむ。悪ノリしてしまったのか。いかん・・いかん。
恥ずかしいが決め台詞を言うしかないのかもしれん。
「タケル・ヤマトは、ルル様の事を愛しています。
ルル様に今すぐ会いたいのじゃゃゃゃやゃゃゃゃゃゃ。」
鏡が光りだしてルル様が映る。鏡からの光が多くなり床に置いた。
まるで3Dの映像のように立体のルル様が現れる。
わしは、立体のルル様を見つめて止めを刺すことにした。
「ルル様。わしは今すぐにでも会って抱きしめたいのじゃ。
わしだけではない、ラルチェもアリスも気持ちは同じじゃ
そして、
わしは!!!
今すぐにでも!!!!
やりたいのじゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃ
性行が可能になってからはラルチェとアリスを見ていると押さえきれんのじゃ
さぁぁぁ。早くしよう。めくるめくる夢の世界へ。
わしのパトスは天を貫くパトスじゃゃゃやゃゃゃゃゃゃ。」
わし以外はみんな固まった。
立体のルル様が震えるている。
徐々に震えが大きくなり、ついにルル様にヒビが入りはじめた。
ヒビが入った所からポロポロと落ちていく。
隙間から七色の光が漏れ出していた。
ついに・・・・立体のルル様が壊れた。
「死になさい。この最低男!!!!!!」
やっとルル様に会えた。
うむ。作戦勝ちじゃ。
鏡を渡されて今回の騒動の真相がわかったわい。
ルル様がわしの本心を聞くのに直接聞けず、思考を読み取るのも何か違うと思ったのじゃろう。
そこで、しばらく姿を隠して、わしの本心を聞き出そうとしたのじゃろうな。
乙女は面倒で困るのぉ。
あれっ。全員もの凄く怒っておるぞ。
もしかして・・・・
わしは今、最大のピンチかもしれん・・・。
「命がありますように」と祈りながら、殺気を宿した8つの目にわしは怯える。
今までに感じた事のない力とプレッシャーを感じながら「これは死んだな」と思ったと同時に一斉に襲われた。
次回「アリス・イン・ヘンタイ うぃず ラルチェ」の予定です。




