明日。
私立大の入試も一通り済んで、その後も合格通知を2つ手にして、残るは国公立の試験のみ。そして明日は卒業式。そう。約束の日。
大樹や智也と同じ教室にいるのは明日が最後。そして、美玲に会えるのは明日が最後かもしれない。
ケジメをつけるつもりではいたが、本当に諦められるんだろうか?と、とにかく会うことだけを考えよう。
『明日は学校は何時に終わる?』
時間を確認するためにLINEを入れる。
『3時半くらいには学校を出られると思う。』
『じゃあ4時頃にあの場所で待ってるから。』
『OK!楽しみにしてるね。』
た、楽しみだって!俺も楽しみだぞ。いや、期待しちゃイカン。ケーキを楽しみにしているのかもしれないし。
ーピロン。
ムフフとしているとLINEがまた着信を告げる。
『明日、頑張れ。ミルフィーユだぞ!』
智也からのLINEに思わず吹き出す。どうしてもミルフィーユをすすめたいらしい。ここまで来ると宗教並みだな。やはり智也はケーキの神様なのかもしれない。まあ、ミルフィーユはともかく、親身に相談に乗ってくれたことには感謝しているが。
『いよいよ卒業だな。お前と同じクラスでバカやれて良かったよ。ところで、ミルフィーユは本人の意思に任せる。』
『いや、絶対に食わせろ。』
まだ言うか。
『無理に食わせて嫌われたらどーしてくれんだよ!』
『それは絶対にない。』
どこまでが冗談なのかわからないな、まったく。
『お前はケーキの神様かよ!』
『そうだ。俺様は神様だ。神様は第2ボタンを受け取ってもらえるよう祈っているぞ。』
よくよく考えたら、ミルフィーユよりも第2ボタンの方が重要だよな。“神様”はミルフィーユと騒いでいながらも覚えていたのか。なかなかいい奴だな。




