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浮気をされたら  作者: こたつむ
彩華の場合

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5/15

浮気が現実に


 夫が家にいる時に、私のスマホが鳴る。

「あの、山田さんとは、どういう関係ですか?」

「何ですか?」

「山田さんのスマホに、そちらの着信がたくさんありました。」

「番号間違ってないですか?私の知り合いに山田なんて人いません。」

 そう言って切るが、また、すぐに着信が入る。

「切らないで下さい。」

 私は、夫にその状況を話す。

「気持ち悪い。相手にすんな、切れよ。」

 私は、そのまま電話を切った。


 翌日、夫が家を出てから、昨日の電話を思い返す。

 私が電話をするのは夫だけ。

 私の番号で、着信がたくさんあるということは、夫のスマホを覗いた人間。


 私は、昨日の電話の主に電話をかけた。

「私の番号で、着信がたくさんあったのは。間違いないですか?」

「はい。」

「そのスマホは、私の夫の山下のはずです。」

「山田さんです。」

「その方、車持たれてますか?」

「はい。コルベットです。」

「ナンバーは0604。」

「はい。」

「私の誕生日です。」

 相手の女性は黙った。

 私は、電話を切る。


 しばらくして、慌てた夫が帰ってきた。

 自分からは、何も言わない。

 もう浮気は間違いのない状態だ。


 夫は、浮気相手に偽名を使っていることから、本気でないことはわかる。

 浮気相手は、付き合いが長くなり、色んなことに不信感を抱くようになり、夫のスマホを探り、私のスマホにかけてきたのだろう。

 夫が結婚して、子供がいることも知らないようだった。


 浮気が現実となったが、私は、何も感じなかった。

 今まで、モヤモヤしていたものがハッキリして、なぜか気分がスッキリした。


 しかし、呼吸ができなくなった。

 (同じ空気を吸いたくない。)

 不倫が、テレビドラマの中のものと思っていた私は、浮気に対して怒ることはしなかったが、体が拒否反応を起こした。


「同じ、屋根の下に居たくない。出て行ってくれる?」

「お前、浮気OKだったじゃん。」

 夫は、浮気の兆候を笑って言った私に、浮気を容認していたと都合よく理解していたらしい。

 信じていたとの理解はしていなかった。


「紗羅、疑いが現実になる時のショックは大きいよ。

 わかっていたはずなのに。

 不倫が長くなれば、相手が何かしらアクションを起こしてくる。

 それは、不倫相手が旦那に不信を持っているからだから、相手の話をしっかり聞いて、離婚に有利な証拠を掴むんだよ。

 妻として、マウント取ろうとしたらダメだよ。

 冷静に、どう行動するか、考えておいた方がいいよ。」

 


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