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浮気をされたら  作者: こたつむ
彩華の場合

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2/14

浮気の兆候

 私は、不倫というものは、テレビドラマの中のものと思っていた。

 だからこそ、気づくのが遅すぎた。


 子供を出産してから、夫の朝帰りが増えた。

 夫は、建築士として開業し、勤務時間はない。

 ある朝、夫がボディソープの香りをさせて帰宅した。

 私は、冗談半分で

「お風呂に入ってきたの?浮気した?」

と、尋ねる。

「仕事仲間とサウナに行ってた。」

 私は、この言葉を素直に信じた。


 後に、浮気相手と会ったとき、ボディソープを使わず、シャワーを浴びるだけの夫に疑問を持っていたという。

 浮気相手は、結婚していたことを知らなかった。


 夫の仕事仲間からは、

「毎週末、事務所の駐車場に車を停めるから困る。」

と、言われた。

 週末は、帰らないことが多い。

 最近は、夜の方が仕事が捗る《はかどる》と言っていたから、朝帰りに何の疑問も持っていなかった。

 夫に伝えると、飲みに行く時に、1度停めただけと聞かされて、納得した。


 子供を産んだばかりの私は、夫がいない方が楽で、深く追求することはしなかった。


「もし、浮気したら、高い指輪買ってもらうから。」


 浮気を疑わない私は、そんな冗談を言えていた。


 路上駐車でレッカー移動した車の引き取りの身代わりを頼まれたことがあった。

 それは、夫の仕事仲間の事務所の近くだった。

 仕事仲間が言っていた、毎週末に車を停めるというのは、事実だと悟る。

 仕事仲間が私に電話をしたことで、その駐車場に車を停めず、駐車違反を犯した。

 子供の調子が悪く、出られる状況ではないことを伝えると夫は、何度か、駐禁で切符を切られていたらしく、免停になったら仕事ができないと、怒って電話を切った。


 その後、その駐車場が、浮気相手の家の近くであったことを知る。

 浮気相手の家に行った駐車違反の身代わりを私にさせようとして、私が断るとキレる。

 私を専業主婦にしたことで、私を所有物とでも思っていたのだろうか。


「紗羅、夫がいない方が楽だと思うけど、そのままにしてたら、浮気相手との時間をどんどん増やしていくよ。

 帰りが遅かったり、休みの日に旦那がどこかに行く時は、ウソでも、『寂しい。』って、言った方がいいかもね。

 そしてね、疑ったらダメ、巧妙に隠そうとして、シッポ出さないから。

 泳がせて、漏れ出る事実から、しっかり証拠を掴んで行くんだよ。

 夫は妻を自分の所有物と思っているんだから、冷静な対処が必要だよ。」

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