第二十五話 空中戦、だいたい事故
「うわぁぁぁぁぁ!?」
「ぐおぉぉぉ!?」
空。
俺とガルド将軍が飛んでいた。
いや。
正確には。
飛ばされていた。
「なんでお前まで飛んでるんだ!」
「貴様らの文化が侵食してきたんだろうが!!」
「こっちのせいにするな!!」
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地上。
『うおおおおおおお!!』
観客、超盛り上がり。
しかも。
実況付き。
「さぁ、災害級術者と魔王軍将軍による夢の空中共演ー!!」
「共演じゃねぇ!!」
団長が死んだ目で補足する。
「なお両者とも望んでいない模様」
「冷静な実況やめろ!!」
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一方。
ヴァルガは満足そうだった。
ドォォォォン!!
「納得SEうるさい!!」
「やはり空中戦は映えるな」
「映え基準で戦争見るな!!」
リシアまで頷いている。
「上下移動で画面に立体感が出ています」
「画面って言った!?」
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空では大混乱だった。
俺の翼が暴走する。
ガルドの魔力が暴走する。
結果。
互いの軌道がめちゃくちゃになる。
「近っ!?」
「邪魔だ!!」
ドゴォン!!
「うわぁぁぁ!?」
肩がぶつかった。
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『おおおおおお!!』
『今の接触やば!!』
『熱い!!』
「スポーツ観戦みたいに見るな!!」
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その瞬間。
ピコン。
【観客は“ライバル空中激突”を高評価しています】
「評価項目が細かい!!」
【追加接触イベントを提案】
「提案するな!!」
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グイィィィン!!
「うわっ!?」
俺の軌道が勝手に曲がる。
ガルドも目を見開いた。
「なっ」
次の瞬間。
ドゴォォォン!!
またぶつかった。
「痛ぇぇぇ!!」
「貴様ァァァ!!」
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観客、大歓声。
『うおおおおお!!』
『もう一回!!』
『仲悪そうでいい!!』
「感想が最悪!!」
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そのとき。
地上のマルコスが絶叫する。
「これは盛り上がってまいりましたぁぁぁ!!」
「実況がうるせぇ!!」
団長が重々しく解説する。
「なお現場はそれどころではない」
「正論だけどテンション下がる実況するな!!」
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すると。
ヴァルガがスッと杖を掲げた。
「……そろそろ“見せ場”だな」
「嫌な予感しかしねぇ!!」
次の瞬間。
ドォォォォォン!!
空に巨大な火輪が出現した。
「なんだアレ!?」
「空中通過演出だ」
「演出に命かけすぎだろ!!」
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観客が沸く。
『くぐれー!!』
『いけぇぇぇ!!』
『将軍も!!』
「巻き込むな!!」
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ガルドはキレていた。
「断る!!」
しかし。
パチパチパチ!!
歓声。
期待。
熱狂。
その瞬間。
【観客要望を確認】
【火輪通過ルートを設定します】
「設定するなぁぁぁ!!」
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グイィィィン!!
「うわぁぁぁ!?」
「待てぇぇぇ!!」
俺とガルドの軌道が、
同時に火輪へ向かう。
しかも。
真正面から。
「なんで正面衝突コースなんだよ!!」
「知らん!!」
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観客、総立ち。
『おおおおおおおお!!』
『いけぇぇぇ!!』
『ぶつかるぅぅぅ!!』
「期待するなぁぁぁ!!」
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そして。
火輪の中央。
俺とガルドは。
ドゴォォォォォン!!
盛大に正面衝突した。
「ぐわぁぁぁ!!」
「がぁぁぁ!!」
爆発。
炎。
黒煙。
観客、熱狂。
『うおおおおおおおおお!!』
その瞬間。
ピコン。
【ベストコンビ賞を獲得しました】
「獲得するなぁぁぁ!!」
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