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異世界で最強の能力を得た俺、ただし発動条件が“拍手喝采”  作者: フィッシュよりビーフが好き


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第十四話 王国、予算を組み始める


 ドォォォォォン!!

 王都中に花火が上がる。

 城壁の上。

 広場。

 噴水。

 なぜか全部連動していた。

『うおおおおおおお!!』

『王都公演だぁぁぁ!!』

『国王ー!!』


「誰だこんな大規模演出仕込んだの!?」


 兵士が青ざめた顔で答えた。


「……城の祝典魔法が勝手に連動しています」


「システム汚染されてる!!」


________________________________________

 一方。

 団長はまだ飛んでいた。


「誰か止めろぉぉぉぉ!!」


「まだ飛んでたの!?」


 空を高速旋回しながらキレている。

 でも観客は盛り上がる。

『団長ー!!』

『渋いぃぃぃ!!』

『回転増えてるー!!』


「分析するなぁぁぁ!!」


________________________________________

 その頃。

 王城・緊急会議室。


「では、“王都記念合同公演”についてですが」


「進めるな」


 国王が真顔で言った。

 しかし。

 周囲の貴族たちは妙に乗り気だった。


「すでに経済効果が出ています」


「露店売上が急増」


「宿屋の予約率も上昇中です」


「報告が完全に祭りなんだよ」


________________________________________

 財務大臣がメガネを押し上げた。


「試算ですが」


「嫌な予感がする」


「“災害級術者関連市場”は、今後さらに拡大するかと」


「市場化するな!!」


 しかも。

 資料が配られた。

【アンコール棒 月間販売予測】

【リシア様関連グッズ推移】

【団長飛行記念まんじゅう】


「団長のまんじゅう出てる!!」


________________________________________

 国王が頭を抱えた。


「待て」


 静かに言う。


「なぜ、団長が飛んだだけで饅頭が出る?」


 商務大臣が真顔で答えた。


「渋さが人気です」


「渋さで商品展開するな」


________________________________________

 すると。

 バン!!

 会議室の扉が開いた。


「失礼します!」


 入ってきたのは、例の商人マルコスだった。


「どこにでもいるなお前!?」


「スポンサー提案に参りました!」


「スポンサー!?」


 マルコスは紙を広げる。

【第一回 王都超魔術フェス】


「フェス化したぁぁぁ!!」


________________________________________

 しかも。

【団長飛行ショー】

【リシア様・氷演出ライブ】

【災害級術者・超高度演出】


「勝手に演目決めるな!!」


 リシアが興味深そうに頷く。


「……超高度演出」


「読むな!」


「確かに王都なら観客数も十分です」


「参加する流れになるな!」


________________________________________

 そのとき。

 ピコン。

【国家規模イベントを検出】


「嫌な予感しかしない」


【観客予想数:52,000名】


「多すぎる!!」


 次の瞬間。

 ボォォォォォォッ!!

 俺の炎が天井を突き破った。


「まだ何もしてねぇ!!」


 王城のシャンデリアが揺れる。

 貴族たちが悲鳴を上げた。


「ひぃぃぃ!!」


「王城が燃える!!」


________________________________________

 だが。

 財務大臣だけは目を輝かせていた。


「……五万人規模」


「お前なんで嬉しそうなんだ」


「経済効果が凄まじいですね」


「国をライブ会場として見るな!!」


________________________________________

 すると。

 ピコン。

【新要素を解放しました】


「まだ増えるの!?」


【スポンサー契約】


「ゲームシステムが侵食してきてる!!」


________________________________________

 その瞬間。

 マルコスがスッと契約書を差し出した。


「こちら、出演料の取り分ですが」


「出演料発生してるの!?」


 しかも。

 金額がヤバかった。


「多っ!?」


 ゼロが多い。

 めちゃくちゃ多い。

 俺が固まる。

 リシアも固まる。

 団長は空を飛んでる。

 国王は遠い目をしていた。

 そして。

 財務大臣が静かに呟く。


「……いけますね」


「何がだよ」


「王国予算、組めそうです」


「国の財政をライブで立て直すなぁぁぁ!!」


ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!


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