第十四話 王国、予算を組み始める
ドォォォォォン!!
王都中に花火が上がる。
城壁の上。
広場。
噴水。
なぜか全部連動していた。
『うおおおおおおお!!』
『王都公演だぁぁぁ!!』
『国王ー!!』
「誰だこんな大規模演出仕込んだの!?」
兵士が青ざめた顔で答えた。
「……城の祝典魔法が勝手に連動しています」
「システム汚染されてる!!」
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一方。
団長はまだ飛んでいた。
「誰か止めろぉぉぉぉ!!」
「まだ飛んでたの!?」
空を高速旋回しながらキレている。
でも観客は盛り上がる。
『団長ー!!』
『渋いぃぃぃ!!』
『回転増えてるー!!』
「分析するなぁぁぁ!!」
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その頃。
王城・緊急会議室。
「では、“王都記念合同公演”についてですが」
「進めるな」
国王が真顔で言った。
しかし。
周囲の貴族たちは妙に乗り気だった。
「すでに経済効果が出ています」
「露店売上が急増」
「宿屋の予約率も上昇中です」
「報告が完全に祭りなんだよ」
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財務大臣がメガネを押し上げた。
「試算ですが」
「嫌な予感がする」
「“災害級術者関連市場”は、今後さらに拡大するかと」
「市場化するな!!」
しかも。
資料が配られた。
【アンコール棒 月間販売予測】
【リシア様関連グッズ推移】
【団長飛行記念まんじゅう】
「団長のまんじゅう出てる!!」
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国王が頭を抱えた。
「待て」
静かに言う。
「なぜ、団長が飛んだだけで饅頭が出る?」
商務大臣が真顔で答えた。
「渋さが人気です」
「渋さで商品展開するな」
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すると。
バン!!
会議室の扉が開いた。
「失礼します!」
入ってきたのは、例の商人マルコスだった。
「どこにでもいるなお前!?」
「スポンサー提案に参りました!」
「スポンサー!?」
マルコスは紙を広げる。
【第一回 王都超魔術フェス】
「フェス化したぁぁぁ!!」
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しかも。
【団長飛行ショー】
【リシア様・氷演出ライブ】
【災害級術者・超高度演出】
「勝手に演目決めるな!!」
リシアが興味深そうに頷く。
「……超高度演出」
「読むな!」
「確かに王都なら観客数も十分です」
「参加する流れになるな!」
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そのとき。
ピコン。
【国家規模イベントを検出】
「嫌な予感しかしない」
【観客予想数:52,000名】
「多すぎる!!」
次の瞬間。
ボォォォォォォッ!!
俺の炎が天井を突き破った。
「まだ何もしてねぇ!!」
王城のシャンデリアが揺れる。
貴族たちが悲鳴を上げた。
「ひぃぃぃ!!」
「王城が燃える!!」
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だが。
財務大臣だけは目を輝かせていた。
「……五万人規模」
「お前なんで嬉しそうなんだ」
「経済効果が凄まじいですね」
「国をライブ会場として見るな!!」
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すると。
ピコン。
【新要素を解放しました】
「まだ増えるの!?」
【スポンサー契約】
「ゲームシステムが侵食してきてる!!」
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その瞬間。
マルコスがスッと契約書を差し出した。
「こちら、出演料の取り分ですが」
「出演料発生してるの!?」
しかも。
金額がヤバかった。
「多っ!?」
ゼロが多い。
めちゃくちゃ多い。
俺が固まる。
リシアも固まる。
団長は空を飛んでる。
国王は遠い目をしていた。
そして。
財務大臣が静かに呟く。
「……いけますね」
「何がだよ」
「王国予算、組めそうです」
「国の財政をライブで立て直すなぁぁぁ!!」
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