表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で最強の能力を得た俺、ただし発動条件が“拍手喝采”  作者: フィッシュよりビーフが好き


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/31

第十話 王都までの道中、全部バレてる


「というわけで、王都へ向かいます」


「納得してないからな俺」


 翌朝。

 俺たちは馬車に乗っていた。

 御者席には兵士。

 荷台には俺とリシア。

 そして。

 大量の箱。


「……何これ」


「グッズです」


「持ってくるな!!」


________________________________________

 箱にはラベルが貼られていた。

【災害級術者クッキー】

【アンコール棒】

【リシア様アクリル板】


「アクリル板って何!?」


「よく分かりませんが売れてます」


「異世界の技術力どうなってんだよ!」


 リシアは真顔で一枚取り出した。

 俺たちの立ち絵っぽい絵が描かれている。

 しかも。

 妙にキラキラしていた。


「なんで加工されてるんだ」


「“レア仕様”だそうです」


「SSR扱いされてる!?」


________________________________________

 馬車は街道を進む。

 しばらくは平和だった。

 だが。


「……あれ?」


 前方に人だかりが見えた。

 道の両脇に人が並んでいる。

 旗まで振っている。


「なんで?」


 兵士が青ざめた顔で呟いた。


「情報が回ってる……」


「早すぎない!?」


 すると群衆が叫んだ。

『リシア様ー!!』

『飛んでー!!』

『アンコールー!!』


「街道ライブ始まってる!!」


________________________________________

 パチパチパチ!!

 歓声が飛ぶ。

 その瞬間。

【観客を確認】

【自動演出待機中】


「待機するな!」


 俺の背後で炎がボッと漏れた。


「うわっ!」


 リシアが頷く。


「やはり観客がいると自然発動しますね」


「便利機能みたいに言うな!」


________________________________________

 すると。

 子供が叫んだ。

『なんかやってー!!』

 周囲も乗っかる。

『やってー!!』

『火ぃ出してー!!』


「軽いノリで災害要求するな!」


 だが。

 空気が期待に満ちていく。

【観客期待値 上昇】

【“何か起きる感”を検出】


「“何か起きる感”ってなんだよ!」


________________________________________

 リシアが立ち上がった。


「……仕方ありません」


「お前、その入り危険なんだよ」


 リシアは馬車の上へ登る。

 マントが風になびく。

 完全にステージである。


「皆さん!」


『おおおおお!!』


「反応が早ぇ!」


 リシアはスッと杖を掲げた。


「本日は移動中のため、簡易演出でお送りします」


「道中を公演扱いするな!!」


________________________________________

 パチン!

 空に氷の花が咲いた。

『うおおおおお!!』

 歓声。

 拍手。

 すると俺の背後の炎まで巨大化した。


「連動するな!!」


 ボォォォッ!!

 炎が馬車の後ろに尾を引く。

 完全にパレードである。

『すげぇぇぇ!!』

『かっけぇぇぇ!!』


「もう止まらねぇ!!」


________________________________________

 兵士が青ざめていた。


「リシア殿……」


「はい」


「これ、本当に帰還任務ですよね?」


「そのはずですが?」


「なんで凱旋パレードみたいになってるんです!?」


________________________________________

 すると。

 ドドドドド!!

 後方から馬の音。

 別の馬車が追いついてきた。


「失礼します!!」


 また商人だった。


「どこにでも現れるな!?」


「新商品案をお持ちしました!」


「仕事が早ぇ!!」


 商人は紙を広げる。

【災害級術者・公式応援歌】


「応援歌!?」


「観客の一体感向上に!」


「ライブ脳しかいないのか!?」


________________________________________

 リシアが紙を覗き込む。


「……悪くありませんね」


「乗るな!」


「確かに、コールが揃えば出力安定に繋がります」


「分析するな!!」


 そのときだった。

 後方の観客たちが、勝手に手拍子を始めた。

 パン! パン!

『オー! オー!』


「もう覚えてる!!」


【観客との同期率 上昇】


「同期するな!!」


 すると。

 ボォォォォォッ!!

 俺の炎が空高く吹き上がった。

『うおおおおおおお!!』

 街道、大歓声。

 俺は頭を抱えた。


「……王都着く頃には、絶対もっと面倒なことになってるだろ、これ」


ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!


もし「続きが気になる!」「面白い!」と思っていただけましたら、

下にある**【ブックマークに追加】や、【☆☆☆☆☆】を★★★★★**にして応援していただけると、執筆の励みになります……!


ほんの少しの応援でも、作者にとっては嬉しいものです。

どうぞよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ