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夜を追って  作者: 薄雪草
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秋雨前線


秋雨の宵

夕暮れもなく

竹林の静けさに霧雨が降る


雨音は

葉に落ちる水滴の弾ける音


秋雨が通っていく時間

風は凪いで

空は海、波立っていて星はない


遠くで雨宿りするのは

からす、トンボに秋の虫


静かな雨音は、秋の始めの音

目を閉じていると聴こえるものは

笹の葉の重なる音と

水の世界の記憶


音と昔の字は、似ている


遠い昔から続くものは

音なのかもしれない


小雨の夜に触れるもの

雨の肌触り

穏やかな、静かな雨音が

浄化していく

静かに


遠くでは、百日紅の白い花々が

月の光に咲いているらしい

















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