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第4話 【傲慢】な推測


「買い取り金額合計28万8000円になります」


俺たちは今探索者ギルドにいる。

2年前の俺は信じられるだろうか?2年後ダンジョンやらモンスターやらがいて普通の時代になることを。


そんな古き思い出に浸っている内に買い取りが終わった。


「「「よっしゃああああ!!」」」


28万!いや、1日で約29万の収入!

今はパーティメンバーの仲間達と目の前にある大金を見てひたすら喜び合う。


「こんだけあれば…ダンジョン探索がはかどるぜ…!」

「ばか!これは全部俺たちの生活費だ!」

「まずは生活環境の向上からだな。」


高原は想像通りの使い道を提案しかけたところを自称パーティのコンディション管理の上沢かみさわが全力で止めていた。

もちろん俺は安定とした生活を送りたい為、全て生活費に使う気でいる。


「ああ、そうだ。今回の|アタック(探索)で出てきたトレジャーラビット仕留めたのお前だろ?穂村」

「そうだな。だからボーナスとして4人パーティで1人7万だが残りの8000円を穂村にやるよ。」


珍しいな。あの金に目がない上沢がボーナスをくれるなんてまあ素直に貰っとこう。


「お、ありがとな!」


「いいやこれくらいはいいよ。いつもお世話になっているしね」


「そうだ!俺らのパーティ名決めねぇか!その方がかっこいいじゃんか!」


お、パーティ名か…最初、俺らはなし崩しでサークル仲間になったようなもんだからな。


「いいんじゃないか?いつまでも無名っていうともあれだし」


「僕はひとまずもう1人待つべきだと思うよ。」


まあそれもそうか。全員集まってからの方がいいからな。


他に色々な雑談を交わしていると


「お!きたか!」


どうしたんだ?と問うより先にこの場に来た人がいた。


「まだいたの貴方たち?もう19時よ。」

「聞いてくれよ雫!お前が帰った後のアタックでトレジャーラビットを仕留めて28万も収入になったんだぜ!」

「そうなの?その時間はバイトのシフトが入っていたからね。一緒にいけなくて残念だわ。」


親の仕送りだったか。俺の親父と母さんはもう逝ったからかそうやって親孝行を目標立てて続けられる精神は凄いな


「安心して欲しい。ちゃんと雫の分もあるぞ!仕事の都合で来れない仲間だけ渡さないのは不公平だからな」


ああたしかに上沢は4人分あるって言ってたな


「よし。全員集まったからパーティ名決めるか。」

「パーティ名決めるのかしら?なんだか今更感がすごいわね」

「ははっ!そんなん気にしなくてもいいじゃねぇか!」

「…それは気にしたら負けだと思うぞ」


この後、ぐだぐだな話し合いの上パーティ名がようやく決まった


「僕たちのパーティ名は『疾風の旅団』で決定でいいか?」

「おう!それでいいぞ!」

「せっかくならかっこいい名前にしたいからな」

「まともなのがそれしかないからね。それでいいと思うわ」


確かパーティ名は登録する必要があったはず…


「僕がギルドにパーティ名を登録しにいくよ。皆は先に帰っていいよ。」


「そうか。じゃあ今日はもう解散だ。」


「そうだな。いつまでもギルドで立ち話するのもなんだし」

俺は早く帰って【傲慢】の効果を確認したいからな。


「僕も早く自宅でステータスの上がり具合と魔法の検証を行いたいからね。あ、パーティリーダー僕でいいかい?」


上沢はいつも研究だなと声にでかけたが俺も似たようなものなので言わない。


「私は家にあった知らない指輪の鑑定をギルド職員にやって貰いに来たからもう行くね」

「おう!それじゃあ解散!」


「ちょ!?それは僕のセリフ」


そして今日も騒々しい一日を終えることができた。


◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎


「いたっ」

「あ、すみません!」


俺は今帰宅途中、知らない女性にぶつかってしまった。


「っっ!なにすんのよ!」

「すみません!こちらの不注意で」

「…次はないわ」


女性はもう行ってしまった。


側から見たらこれは全て穂村のせいというわけではないだろう。

実際俺も相手側の前方不注意があったと思う。


やけにイラついていたけどどうしたんだ?


今の出来事を考えながら自宅の帰路についた



「はあ?」

俺は【傲慢】のスキルの効果を見ながらため息をついた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


スキル:傲慢

第一階位

・資格アル者ノ試練

人種である全ての存在から嫌悪ヘイトを無意識的に集まる。現在この効果はパッシブスキルである。なお、この効果は半永久に持続する。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


なんだこの使い道がないスキル?これじゃあただのマイナススキルじゃないか。


しかもその効果が「人種から嫌悪を受ける」ってことはあの時の女性は【傲慢】の影響を受けていたのか。


やばい…一刻も早く対策を打たないとまともな人間関係を築けなくなる。


このままじゃああいつらとの関係は?


今まで築いて来た信頼は?


これからの俺の未来は?


止め処なく考えた不安が押し寄せてくる


だけど何か解決する方法はあるはずだ。もう少し考えろ焦るな俺。


自己暗示気味に【傲慢】を分析する。


…そうか!現在この効果はパッシブスキルということはスキルレベルを上げれば何か現状が変わるかもしれない!


スキルレベルはスキルを使うことによるスキル自体の経験値の高さのことだ。


レベルが高ければ高いほどスキルとしての格が違う


例えば治癒属性適正のスキルレベルが2だった場合ダンジョン内の応急処置ができるレベルまでなら物になる


だが治癒する対象の傷が深かったり、事象の改変が必要なレベルとなるとかなりのレベルの高さと努力を要することになる。


当然真っ先に見たのだが


「スキルレベルが…ない?」


そう、このスキル最大の謎はスキルレベルの代わりによくわからない「第一階位」となっている。


これは俺の推測だが【傲慢】は複合ユニークスキルだから階位とゆうのを上がっていくたび効果が増えていくのだろうと思った。


ーー俺の手にした【傲慢】はこんな物じゃないからーー


その考えが既に"傲慢"であることに穂村は気づかない。


だがそうでなければこのスキルを手にしていなかっただろう


神話級の強さを誇る「大罪スキル」は平等に資格がある者に災難を与えていく。


滅亡寸前の『とある異世界』でも同じことが起こっているのだから

 


誤字・脱字ありましたらご報告よろしくお願いします!

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