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第18話 ありふれた日常

この「傲慢な日常」は基本3000文字にすることに決まりました!

いつも決まりが悪く、文字数が大幅に増えてしまっていたので私が定期更新できる範囲の文字数になっております。

これからも何卒よろしくお願いします!


キーンコーンカーンコーン


ありふれた日常の終わりを告げる音が鳴り響く


「だあぁ!やっと終わったぜ…!」

「まだそれ言っているのか?まだ高校生活は始まったばかりだよ?」

「全く、もう少し学ぶ心を持てよ…。」


高原を見ているこっちが疲れてくる。

勉強しないと就職が困難…などいつも亡霊のように口にしていたせいか、勉強は苦にならなかった。


「そんなことより!早く遊びに行こうぜ!」


「何を言っているんだ!こっちはくたくただよ…」


まあ上沢はずっと生徒会で仕事をしていたからな。

そうなるのも仕方が無いが


「じゃあ穂村!カラオケいこーぜ!」


その矛先が俺に向くのはどうかと思うのだが、


「いや、今日は数学の先生に聞きたいことがあるから遠慮しておく。」


「えぇ!なんだよみんなして!今日は雫も図書委員の仕事があるとか言っていたしな…」


「高原、君今日は(いさぎよ)く諦めたらどうだい?」


全く同感だ。だいたい毎日のように遊びに行くは良くないと思う。


「はぁ。わかったよ。今日は帰ってはよ寝るわ…」

「お、おう。じゃ俺は先生のところにいくな。」

「わかったよ。また明日ね!」


今日の上沢はやけに嬉しそうだな?

どうせまた俺の知らないなんかの研究だろう。


「おう。またな。」


上沢たちに軽く返事をして急いで行くのであった。



◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎



普段ならこんなに急がないのだが、もうすぐ下校時間が過ぎるので早めに歩く。


「あら?穂村じゃない?」


うお!?なんてタイミングで雫がいるんだよ!


「ど、どうして雫がここにいるんだ?」

「担当の先生に本棚の整備が終えたことを伝い終えた帰りだけど?」


あ、そうか。この時間帯はいつもこんな感じだったわ。


「ちょっと来てくれないかしら?最後の仕上げを手伝って!欲しいのよ。」


これ多分任意じゃなくて強制だろ?

そんなことを考えていた俺に腕を組み手伝い(連行)をされる?ことになった。



「違うわ。ここの置き方はこうじゃないわ。」


「いや、そんなこと言ったって場所なんて分かるか!」

「じゃあここはよろしく。私は奥をやるから」


心の叫びを無視され虚しさが増す俺に残酷な宣告をしてくる。


「雫のやつめ。すぐに終わらしてやるぞ…みてろよ。」


決意に燃えている俺に図書室の出入り口が開く。


「あれ?穂村先輩!まだいたんですか!」

「…だいたい察するけど一応聞くね。ここで何してるの?」


「…何しにきたんですか。奈々と先輩…」


面倒な事が増えた瞬間であった。



「へぇー!穂村先輩は今、雫先輩にこき使われているんですか!」


「あの子の気持ちはわかるけどね…穂村くんもお疲れ様。」


「ぐぬぬ…なんとも言えないのが悔しい…」


図書室に入ってきたのは一年の天堂奈々(てんどうなな)と二年の俺の先輩、響々鐘紗織ひびかねさおりだ。


二人とはもともと知り合いで良い間柄で知られている。


そんなことより気になる事がある。


「こんなところに…何しに来たんですか?」


「え?もちろん!雫先輩を手伝い(いじり)に来たんですよ!」


「私と奈々を一緒にしないでね。あの子の様子を見に来たの。」


恐る恐る聞く俺に対して奈々たちは軽く答える。


「そ、そうですか!では俺はこれで失礼しま…」


「いや、先輩も一緒ですよね!勿論!いやあ、これは手伝い(いじり)がいがあるなぁ!」


逃げようとした俺に笑いながら奈々が逃がさないような目つきで俺の肩を掴む。


「い、いやそうだな。俺の早とちりだった。」


「ようやくわかってくれましたか!さあこっちに来てください!」


「お、おう。でも俺は雫のところが大変そうだからそっちに行くよ!」


プラン変更。取り敢えず二人から逃れる方針でいこう。


「え!ちょっと待ってくださいって!待っててば!」


ドスン!


俺は奥の部屋に入ってすぐにドアと鍵を閉めた。


なんとか助かったか…


いつも奈々は俺のダメなところを徹底的にいじり倒してくる。


このループからに逃げるのは大変だが(さいわ)い今回は()がいたためすんなり逃げる事ができた。


ありがとう雫…そういえば雫はどこにいるんだ?


俺は倉庫のような部屋の中を探し回った。


ようやく窓の外を見ている雫を見つけた

なんだかすごく絵になるなぁ。

見ていて素直に綺麗としか言えない

実際に言うつもりは無いが。


「おい雫…整理は終わったのか?」

「…穂村なの?それならとっくに終わったわ。」


雫が軽く俺の方を覗きながらこちらに返事をしている。


「……空がきれいね。」


「……ああ。」


「……私たちもああなれるといいわね。」


「……きっとなれるさ。」


「……ありがとう。」


空にある夕焼けを見ながら返事をする。

俺たちの会話はぎこちないが俺の中のどこかが安心する。

空を見ると…なんだか心が晴れわたる。


スッキリすると言うべきか。

心の中が真っ白になってなんと言うかな…


「…さあ戻りましょう。」


「…ああ。そうしよう。あいつらがきちんと整理しているかもだからな。」


そうだった。俺の中には「答え」がない。


周りに流されるように生きてきた。


本当に正しいのかはわからない。


けどここまできたのは人生の選択をしてきた俺だ。


「あいつらってまさか奈々たちのこと?」


「ああ。奈々のやつ。紗織先輩を連れてきて叱ることをさせないつもりなんだよ。」


「へえ。そうなの。じゃあもう少し待ちましょう。きっとじきに帰るわ。」


「ああそうだな。そうするか。」


「……ねえ。ゆうくん。肩を貸してもらって良い?」


「……わかったよ。そのまま寝るなよ?」


俺たちは背中合わせにして横に長い椅子に座る。


何故か心臓が破裂しそうなばかりに激しくなる。


どうしたんだよ俺の心…


「…下校時間に間に合うかな…」


「…先生が来るまでに戻ればいいじゃない。」


「…ああ。そうだな。」


「…ちょっと眠たくなったわ。少しだけ。少しだけ…」


「…俺もなんだか瞼が重くなって…」


2人して眠りそうだけどこれは不可抗力だな。


先生が来たらどう言い訳しようか考えておこう…


そう考えながら眠りについた…






◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎






『……ユウヤ様。起きてくだ……。』


なんだかうるさいな…


俺は幸せなのに…


『ユウヤ様。起きてください。』


…んん?この声は鑑定補足…?


…俺は何をしていたっけ?


…そうだ。俺は99階層に入って…


『ユウヤ様。起きてください。』


…そうだ。それから意識が薄くなって…


「ん?」


『ユウヤ様。おはようございます。』


ふぁ!やばい!ダンジョン内で寝てたわ!

ん?待てよ?俺は堕天使になってからは寝なくても疲労は回復できるから睡眠意欲はないはず。


あ、そうだ。迷宮構造(ダンジョンギミック)だわ。


ここまで(99階層)まだ来て精神攻撃かよ…


(ああ。おはよう。ところで今どう言う状況だ?)


寝てた間何にも知らないので全部鑑定補足に聞いちゃう


『はい。今は99階層の最後のルーム、100階層のへの転移術式がある部屋です。』


…え?


俺寝てた間に体だけ勝手に動いていたのか?


『いえ。違います。正確に言えば最初で最後のルームでもともと一つしかありません。』


じゃあ今の精神攻撃だけか?


『はい。そうです。』


直接的な攻撃はない階層か…

まあ俺はめっぽう効いたがこればかりは仕方がない。

誰もが壊れる以前の世界に戻ってほしいもんな。


俺は寝るまでの間の出来事をゆっくり聞くのであった。



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