第11話 迷宮の謎
陰陽の草原の入り口はかなり特殊だ。
これ俺以外誰が入れるルート知ることができるの?
と思うぐらい大変めんどくさい。
まず草原の入り口がある50階層は普通の階層より10倍近くあり、なおかつモンスターも凶暴である。
1番特徴的なのは地上のような迷宮構造があることだろう。
この階層はまるで太陽と月が回っているかのように朝昼夜がやってくる。
50階層ということは人外の道に踏み出さなければ勝てないボスモンスターでもいるのだろう。
ボスモンスターとは5階層に1匹の割合で存在する強いモンスターだ。
このモンスターを倒すことで次の階層への道が開く仕組みや、ボスモンスターを倒さない限りモンスターの出現間隔が大幅に短縮されるなど、いろんな邪魔すぎる迷宮構造がある。
迷宮の意思など知らんがきっと攻略されないようにしているのだろう。
だがボスモンスターは一週間のインターバルで再度出現してしまう。
これは探索者の中でも周知の事実だ。
ん?でもモンスターも徐々にレベルを上げていくような真似をするぐらいだったら一気に高レベルのモンスターを初期の階層に置いた方がいいだろうな
ならダンジョンは何がしたい?
人類の糧にするためか?
そうゆう決まりでもあるのだろうか?
はたまた…この『狩り』をするというコワレタ世界の現状維持か?
…俺が考えても仕方ない。話を戻すとこの「陰陽の草原」の入り口は50階層のど真ん中にある。
具体的にいうと中央に深い霧がかかった森林があり、その真ん中にぽつんと草原への転移術式がある。
その周りに色々なモンスターの生息エリアがある。
例えを出すと水棲エリアには大きな湖が沢山あり、その中に蜥蜴人などが出現したりする。
しかし真ん中の森林エリアは普通のモンスターの倍以上のポテンシャルを秘めたのがうじゃうじゃ出てくる。
ここまで必死にたどり着いた探索者はこの階層の異常さに唖然とするだろう。
なにせもう一つこの階層のヤバさが伝わるのがある。
それは帰還転移術式がないのだ。
本来なら10階層ごとに地上へ帰ることができる特殊な術式がないのだ。
しかし作ろうにもこの階層から地上への膨大な距離は必然的に必要MPも届かないだろう。
転移術式を作るには高位の次元魔法適正と魔導高ランク、さらには沢山のMPが必要となってくる。
10階層超える場所での転移術式を作ることすら到底不可能だ。
だがここまでくるのに疲れ果てた探索者に40階層に戻るというのは酷な話だろう。
なので必要に応じて野宿になってしまう。
しかし目の前に広がるのは膨大な広さを誇る50階層
さらにはエリアごとに分かれたモンスター達
ここで安全に野宿できる場所なんて相当探さなければいけないだろう。
それかこの円型になっている50階層への入り口は南にある。がボスモンスターのいる場所は反対側の北。ここまで行くのに相当な距離がある。
一度ボスモンスターを倒して先に進んでいるためわかる話だがその先の51階層の間に休憩所みたいなところがあり、ここの部屋で地上に帰還できる転移術式がある。
そんなことも知らない探索者はこの階層の攻略にかなりの月日がかかることが容易に推測される。
最短で北へ行くには真っ直ぐ進むのが一番だが真ん中には恐怖の森林エリアがある。
ここを突っ切るのは馬鹿のすることだろう。
故にこの転移術式は誰にも見つからないことになる。
しかもただの勘だがこの転移を行った瞬間、とてつもなく下にある階層に移動した感覚があった
今丁度草原に戻ってきた俺は時間が余ってしまったため適当に歩き回る。
今日は何かないかな〜の期待を込めて周囲を入念に探索した。
するとどうだろうかやはりヤバいものが見つかった。
「ん…?階層間移動の装置…?」
名前からやばそうな匂いがぷんぷんくる。
ダンジョンの常識、階層の移動なんて絶対にしない
そもそも地面に埋まっているくせしてなんで移動できるんだよという突っ込みをしたって虚しくなるだけだ。この際放っておこう。
俺はこの装置を鑑定補足に聞いたのだが予想外の答えが返ってきた。
『はい。階層管理のマニュアルの開示ですね。わかりました』
…何やらこれには取扱説明書があるらしい。
俺はのんびり待ったが一分経っても返事が来ない。
俺はどうしたのか聞こうと思ったその時、
大量の文字列が俺の前に出現した。
は?これがトリセツ?
ちょっと文字がありすぎて読めないんだが?
『説明の省略化を行いますか?』
あるなら早く出せよ!と絶妙なタイミングで出てきた鑑定補足に心の中で愚痴を言ってしまう
『申し訳ありませんでした。次から気をつけます。』
その声が聞こえて安心した…と思ったんだがなんで俺の心の中読めんの?あとなんか人間味増してない?
『それは私の、【鑑定補足】のランクが上がったからです』
それを聞いて即座にステータスを確認した。
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ユウヤ
堕天使
職業 :傲慢
LV122 大罪解放第二階位
HP :14920
MP :9999(MAX)
筋力 :1000(MAX)幸運 :E
耐久 :1000(MAX)魔導 :A
敏捷 :1000(MAX)
〜〜〜
・鑑定補足S級…所持者の意思に従う聞かれたことのほぼ全てを答えることができるスキル。多少の感情を表す事ができる。現在S級到達者0人。
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キタコレ!
そうだよこれのランクをあげたかったんだよ!
鑑定補足は俺の知識とも言える存在だ。早いうちにランクをあげたかったんだ。
(あまり期待してないが、鑑定補足に上位互換スキルってあるの?)
俺はちょっとの期待を織りまぜながら聞いてみた。
正直期待通りの答えが返ってくるとは思っていない。
なぜなら…『あります。』…は?
(えっとですね?それ本気で言ってます?)
驚きのせいで敬語になってしまった。
『はい。鑑定補足上位ユニークスキル【聡明ナル者】という戦闘から必要なデータまで全てを管理することができるユニークスキルが存在します。』
(一応聞いてみるがそのスキルへの進化方法は?)
『はい。私も多少ですが戦闘を観察できます。目的の観察データが集まりましたら進化可能です。』
そっかぁ…すぐには参加できないのか。
スキルが進化するなんて眉唾だと思っていたのだが本当だったんだな。
これは俺のスキルを一から見直す必要があるな。機会があればやろう。
(ん…じゃあ今すぐ進化条件を達成できそうなスキルはある?)
『はい。一番近いので武器創造。次点で傲慢ですね。』
何?もうすぐ傲慢の階位が上がるのか!?
『補足で説明しますと、大罪スキルとは保持者が持つものの中から大罪に合う代償を支払うことによって神話級の力を得ることができるスキルです。』
ん?じゃあ俺は何を払っているんだ?
『続けます。現在存在する大罪スキルの中で保持されているものは、【傲慢】【怠惰】【嫉妬】【色欲】の4つです。他の大罪スキル【憤怒】【強欲】【暴食】の現在保持者の消滅と合わせて資格者を探しています。』
他の大罪は消滅する程の「代償」…なのに俺はなぜ何も起こらない?
『補足です。【傲慢】はもともと封印されていたようです。』
ちょっとごちゃごちゃすぎてわからん。
今更になってしまうんですけどランキング制の登場はもう暫く先になりますのでご了承ください。
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