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戦争準備-2

 俺が叫び他の仲間もやる気を出している中、コカ肉を離さないまーちゃんを引きずり俺は受付嬢のところに行く。


「どうしました?」

「おう、受付嬢! 今回の戦争は俺達も参加するぞ」

「本当ですか! これは期待できますね!」

「一ベルトにつき金貨一枚というのは本当か?」

「ええ。本当ですよ」

「どこからそんな金がでるんだ?」


 ふとした疑問だ。当然だろう。どこからそんな金が出るのか……冒険者組合にそんな多額の金を用意できるはずがない。


「もちろん国からですよ」

「ほぉ……戦争に勝ったら何か国に利益でもあるのか?」

「ええ、領地十個が勝った側に明け渡されます。しかもその領地が生産性の高い領地ですので勝った国は次の戦争まで野菜や小麦、お肉や魚なんかも取り放題なんです」


 魚? 今魚って言わなかったか? なんで領地に魚……川でもあるのか?


「しかもその領地は神の恵みか取っても取ってもすぐに湧くんですよ!」

「ほぉほぉ……それはすごい」

「ですので意地でも戦争に勝ちたいんです」

「なるほどな」

「でも普通に戦争なんてしたら死者がたくさん出て冒険者の数が不足するので今回みたいな冒険者組合管轄の元、安全な戦争が提案されたんです」

「ふむふむ……」

「今回は勇者様が参加されるなら楽勝ですね! 我がファルス王国は!」

「うむ。それでなんだが……「王の剣」の服装を貸してもらえないか?」

「え? ということは……キャーーーー! またあのお姿が見れるのですね! ヤッホーーーーー!」


 叫びだす受付嬢を慌ててなだめる。


「そんな大声出すなよ! 誰かに聞かれたらどうする!」

「あっ、あっ、そうでした! すいません!」

「まぁいいさ。それじゃ案内してもらえるかな?」

「はい! こちらにどうぞ!」


 ふと後ろを見るとまーちゃん、フェリス、シロ、リン、ルーナーがいる。

 こんな人数がゾロゾロと受付の奥に行くのはまずくないか?

 俺はそう思いまーちゃんとリンだけを中に入れ他のやつらを冒険者組合の外に待たせることにした。

 もちろんシロからは「わしも行く!」とか言われたがフェリスが無理やりに外に連れ出してくれた。




 受付奥……受付嬢の部屋に到着する。


「主殿よ。なんで私まで来る必要があるのかな?」

「受付嬢よ、この幼女にも仮面を一つ頼む」

「仮面? 主殿は何を考えている?」

「今にわかる」

「それではこれが勇者様とまーちゃんさんの分の服装です。それと仮面ですね……少し待っててください」

「その間に着替えておくよ」


 そういいながら服を脱ぎ着替える。

 まーちゃんも着替えが終わったらしく傍にあったベッドに寝転んでいる。


「まーちゃん、さっきの話聞いてたか?」

「なにを?」


 やっぱこいつだめだわ。


「相手のベルト一本につき一金貨……つまり一万円もらえるんだとよ」

「まっっっじ?」

「ああ、まじもまじ、超本気。受付嬢にも聞いたからな」

「それを先に言いなさいよ! これで私は大金持ちだわ!」

「たぶんムーラも参加するだろうな……あいつ盗賊(ローグ)だから大金稼げるだろうな」

「ひゃっはー! いっぱい殺して大儲けだわ!」

「まずルール読もうな、まーちゃん」

「ルール?」

「さっき配られてた紙に目を通せ」

「ああ、口拭いて捨てちゃった」

「こいつ……」


 俺はポケットにしまってあった俺の分の紙をまーちゃんに渡し読ませる。


「なによこれ! 殺せないじゃないの!」

「当たり前だろ。平和な戦争だ」

「なによこれ! 戦争じゃないじゃない! ただの競技じゃない!」

「まぁそれは否定しない」

「あの……こんな仮面でいいですか?」


 後ろに振りかえると受付嬢が上半分だけのハーフマスクを両手で渡してくる。

 白が基調でチャームポイントに左目には黒色の星が目立っていた。


「うむ、ぴったりだ」


 それをリンに被せ俺は愉悦に浸る。


「主殿、なんの真似かな? これは」

「お前も活躍してもらう。これからは「王の剣」の従者で「王の鞘」とでも名付けよう」

「なんだそれは……一体全体どういう事なんだ?」

「俺たちは一冒険者ではなくリスティ女王の兵士「王の剣」「王の盾」になって戦争に参加する」

「ほぉ」

「そこでリンも活躍してもらう算段だが顔を見られるのは今後不味い」

「ふむふむ……人気者は厄介ということか?」

「その通り! さすがリンだ」

「ふふん、そういう事には理解があるのさ」

「メイド服も相まってなかなかに人気が出そうだしな」

「分かった。主殿の考えに従おう」

「よし、それじゃ外に出るか」

「いってらっしゃいませ! 勇者……「王の剣」様!」

「おう! 行ってくる」


 そういいながらベッドから動こうとしないまーちゃんにアルゼンチンバックブリーカーを決めながら外に出る。

 さぁ行こうか。金かせ……じゃなくこの国のための戦争に!


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