↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
111/126

第111話 公爵家からの招待

アルヴァ家領へ向かう幌馬車の中で、ガルドは何度目か分からないため息をついた。


「実習より緊張する」


「魔物は礼儀を気にしないからな」


セイルが言う。


「お前はもう少し気にしろ」


今回は学院代表として招待されている。

レオン、ガルド、セイル、ユリア、ミナ、ノア。

そして、アルヴァ家の令嬢であるリゼット。


到着前、リゼットが全員の服装を確認していた。


「ガルド。襟が曲がっているわ」


「これでいいだろ」


「よくないわ」


リゼットが手を伸ばし、襟を直す。

次にセイルを見る。


「あなたは髪」


「風で崩れる」


「今は馬車の中でしょう」


最後にレオンの前で止まった。


「あなたも」


「どこ?」


「ここ」


リゼットの指が、レオンの首元へ触れる。

留め具を直すため顔が近づき、レオンは一瞬だけ視線の置き場に困った。


リゼットが顔を上げる。


「何?」


「いや」


「変ね」


向かいに座るミナが、何も言わずに笑っていた。


アルヴァ家領の中心都市へ到着すると、王都とは違う景色が広がっていた。

大きな屋敷だけではない。

水路、倉庫、工房、兵士の詰所が計画的に配置されている。


公爵家の屋敷では、リゼットの父が一行を迎えた。


「学院での働きは聞いている。娘が世話になった」


「こちらこそ助けられています」


レオンが答える。


リゼットの父は、レオンたち1人ずつへ視線を向けた。


特に長く見たのは、ガルドとミナ。

そしてレオンだった。


「滞在中、領地の魔力施設も見てもらう予定だ。学院生の視点から意見が欲しい」


表向きは、実習の慰労と見学。


だが、夕食前に配られた予定表には、個別面談という項目があった。


ガルドが紙を見る。


「誰と面談するんだ?」


リゼットは答えず、僅かに眉を寄せた。


彼女だけは、この招待に別の目的が含まれていることを知っているようだった。

良ければブックマークしていただけると泣いて喜びます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。