表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/15

⑴ だらしない時間の始まり

 自宅に着いたのは、午前11時を過ぎていた。

 私も明里も、昨日寝ていない。

 お湯を入れて朝風呂に入った。


 風呂から上がると、明里も帰って来た。

 昼食用に、パックの寿司を買ってきてくれた。


「お疲れさま」

 お互いに挨拶を交わす。


 明里も朝風呂に入った。

 私の部屋の遮光カーテンを開けて、レースのカーテンだけを閉めた。


 明里は、冷酒と買ってきた寿司をワゴンに乗せて、私の部屋をノックした。

 私も明里も風呂上りで、バスローブのみをまとった姿。


 優しい光が射し込む部屋で、二人でお酒飲みながら今から寝るのだ。

 ……実に気持ちがいい。

 だらしない時間の始まりである。


 私と明里は並んでベッドに腰かけ、ワゴンをテーブルにして飲み始めた。


 明里に訊ねた。

「社員旅行、どうでした」

「はい……ええ……男性社員に囲まれて……疲れました」

「ああ、宴会の席で、沢山の男性に囲まれていたよね」


「『彼氏いるんですか?』って聞かれて、『はい、現在お付き合いしている方がいます』って答えたら、『それは、まあ、彼氏の1人や2人、自分もその中の1人に加えて下さい』って、訳わかんないでしょう」


「ハハハ、すごいなぁ」

 私は冷酒を飲みながら、明里を抱き寄せた。


「私が『その方と婚約しています』って言ったら『では、ここからはアディショナルタイムという事で』等と言い出して、別の方が『試合終了のホイッスルが鳴るまでは』と言い出して……」

「ハハハ」


「碧さんが見かねて、私を連れだしてくれました」

「なるほど」


 明里も私と一緒に冷酒を飲んで、ほろ酔い気分になってる様だ。

 ……明里と、こうして、飲める日が来た。

 こんな日が来るのを、待ちわびていた。


「おじさんの席を見たら、沢山の人に囲まれて楽しそうでした」

「ああ、元私のグループのメンバーが集まって来た」


「私も早く、その中に入りたいです」

「……そうですか」


 ……なんだろう、幸せな時間が、ゆっくりと流れている。

 こんなに幸せで良いのだろうか。

 小心者の私は、この幸せが不安になってしまう。


 いや、明里は神様から愛されている。

 この幸せは、神様も応援している。

 ……等と訳の分からない理屈で不安を消した。

 そして何故か『大丈夫だ』といった気持ちになった。


 やがて、ふわふわとした気分になってきた。

 昨日、寝ていない事と合わせて、良い感じにお酒がまわって来た。


 私がベッドで上向きに寝ると、明里は私の右側で横向きに寝た。

 私は右手を明里の首から背中にまわし……そしてそのまま眠ってしまった。


次回:どうだろうか

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ