『ウーゼ2号機および5号機による戦闘被害報告書』
この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。
「山田室長。これも必要ないわ」
ドササッと、テーブルディスプレイの上に資料が山積みにされる。
一同は、それに呆気に取られた。
一番上には、『ウーゼ2号機および5号機による戦闘被害報告』という題名がつけられていたが、ほかの資料が山となり、アカネの前に置かれている。彼女がその資料を置いたとき、彼女が思わず立ち上がるほどに、彼女の端正な顔立ちは見えなくなったほどだ。
ハルトが気まずい顔をしながら、最敬礼の謝罪をする。
「申し訳ございません。それは、私が処理をしておきます」
「謝罪は必要ないわ。全て不必要な文書や公文よ」
ハルトは、不思議そうな表情をした。アカネが、この山積みにされた文書などをこの短時間のうちに全て読み終えたのか、と考えたからだ。
「全て、ですか……。承知しました。勝手ですが、こちらは処理をさせていただきます」
ハルトは、資料を自分のほうに引き寄せた。
アカネ以外は、ちらりと、近くのごみ箱を見るが、乱雑に捨てられている文書の中には、英語やドイツ語などの外国語で書かれた文書もある。
要約すると、次の文書のように、同様の文書や抗議文の文字が羅列している。
——汐波司令率いるノヴァ日本支部の活躍はとても光栄だが、0号機及び、5号機パイロット並びに、2号機パイロットの三名による衝突被害は看過できない。早急に対処の進言を申し上げる——
アカネは、ため息混じりに話す。
「むしろ、そのような、役に立たない兵器を造る彼らと話し合いをしたいわ。〝エンジェル攻撃兵器〟の正式名称を持つ兵器なのに」
先程、話題に上ったA2爆弾や、昨日、誤発射されたA2ミサイルは、全て〝エンジェル攻撃兵器〟の正式名称でくくられる。
そもそも、〝エンジェル攻撃兵器〟とは、エンジェルの攻撃に有効な兵器や武器のことを示す。なぜならエンジェルは、通常兵器(ミサイルや拳銃のたぐいなど)の攻撃などでは一切効かないからだ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。
一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。
一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。




