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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第二戦 ステップを合わせて
72/261

連絡不能

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 ユキは、ディスプレイのコマンドを目で追いかけ、右手の人差し指で、それを横に滑らす。そして、彼女は、ディスプレイに表示された説明を一度も噛むことなく、口の内でつぶやく。

「5号機内の酸素は、現在、七十五パーセントからゼロコンマ一上昇中。CPO循環器は、七十パーセントを維持」

 彼女はディスプレイに呼びかけた。

「指令室」

 頭の中には、緊急時のマニュアルを思い浮かべながら、続けて、すらすらと応答を求める。

「2号機パイロット・久遠カエデとの連絡を至急要求。2号機——」

 代わりに、すぐ目の前のディスプレイから、〈2号機パイロット・久遠カエデと連絡不能〉という表示がされた。

 彼女は、少し目を大きく見開く。

「え? 久遠さん?」

 ユキは、スズ、と5号機パイロットを促すと、彼女はうなずく。

「う、うん」

 そんなスズを横目に、ユキは真剣な顔になる。

 二人は、すぐに5号機を起動させる。

『ウーゼ5号機、起動』

 ヴヴンッと、鈍い起動音がケージ内に響くと、固定された5号機は激しく火花を散らしながら、射出をされていく。

 スズは、突然のことで驚いたが、目をつぶってなんとか耐える。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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