指示
この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。
彼女は、目元を細める。エンジェル襲来したのは、今日で二度目だ。一日に、エンジェルが二度も襲来する日はなかなかないのだ。
皆はそろって、姿勢を正した。ノヴァ日本支部でも最高の職位に当たる司令が自ら報告をしているからだ。
アカネと距離が近い者は、彼女のほうを向いた。指令室一階デッキにいる、ほぼ全てのオペレーターは、ディスプレイやスピーカー越しに、『了解』と、アカネに応える。
座っているハルトも立ち上がると、体をアカネに向けながら応えた。
「承知しました。司令」
そのあとすぐに、スピーカー越しのオペレーターの声が被る。
『現在、CPO循環器の酸素は——』
それから、アカネは、ほかのオペレーターに問いかけるため、踵を返して去ってしまう。
少ししてから、かすかに、一階の指令室デッキから、ウーゼのことなどを確認をするアカネの声が聞こえてきた。
ハルトは、アカネに少し気圧されたが、安堵して、部下に問いかける。
「林主任。今度のパイロットテストは、任せてもいいか?」
林サクラは、桜色のジャンパーを上下着脱可能か紺色のつなぎ服の上からまとっていた。彼女は朗らかに微笑んで、うなずく。
「はい。了解しました」
彼女は、パーソナルコンピュータの画面を凝視したまま報告をする。
「各パイロットの医療検査は異常なし。2号機パイロットも、シナプス汚染は基準値内です」
「了解」
返事を返したハルトは、ふっと、顔を上げた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。
一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。
一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。




