↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
初戦 出会い
60/260

非常招集2

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 そのとき、ユキの携帯電話から着信がなると、彼女はそれを小さな耳に当てた。

「ハルト。はい。わかった。スズも一緒。すぐ向かう」

 彼女は携帯電話を切った。

「グラウンドに来てるって、ハルトたち」

「うん」

 うなずいたスズは彼女とともに、生徒玄関に向かったが、目に飛び込んできたその光景に驚いた。

「ねえ!」

 スズは乱れる横髪を押さえながら、ユキに声を張って話す。

「これ、ヘリ?」

 ユキは、こくりとうなずく。

 校庭では、一機のヘリコプターがホバリングをしていた。回転翼が、校庭の砂塵(さじん)を巻き上げる。

 黒スーツに身を包んだ青年は、ヘリコプターのドアを勢いよく開けた。

「乗れ。二人とも。緊急招集だ!」

 スズとユキは、縄ばしごをつかんで上ると、ハルトに手を引き上げられる。

「ありがとう」

 アオは後頭部に組んだもろ手を当てる。そして、彼は眉をひそめた。

「ちぇっ。その役、僕がやりたかったのに……」

 彼は、ハルトが二人の手を引き上げる様子が面白くないらしい。まるで、ハルトが、童話の王子様のようだからだ。

「じっとしてろ。アオ。あまり動くと危ないからな」

 ハルトに忠告されたアオは、おとなしく首肯した。

「うん」

 スズは奥の椅子に座ると、シードベルトを閉めた。ユキの代わりにアオが縄ばしごを回収する。それから、ユキはスズの隣の席に座り、それからシートベルトを閉めた。

 ハルトは、ヘリコプターの扉を閉めてから、パイロットに言う。

「最大全速で出してください」

 ヘリコプターのパイロットは、了解、と意気揚々(ようよう)と応えた。

 スズは黒いリュックサックの中から、B5サイズの深緑色の本を取り出すと、ハルトは思わず声を上げる。

「あ。それ……」

「ハルト。知ってるの? このパンフレット」

 スズは、パンフレットを彼に見せながら問いかけた。

「知ってるけど……面白いのか?」

 彼の灰色の(ひとみ)は、左を向いた。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。