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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
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優しい人たちから逃げた少女

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 ユキは自らの胸の前に、(にぎ)った(こぶし)を置いた。

「本当に? スズ。それはあなたの心からの思いなの?」

「……本当に、最初から悪い人もいるかもしれない。でも、優しい人が悪事を起こしたら、それは何か理由があると思うんだ」

 スズはぐっと、拳を握った。

「私は、優しい人たちから逃げた。そう、逃げたんだよ。あの人たちの優しさが怖くて……逃げたんだ」

「スズ。私にはたくさん秘密がある。そのひとつは、昔、あなたを助けたリリムは、私。私は、ナギサたちを殺したの。つまり、私は殺されていい存在」

 スズは息を吸って、吐いた。それから、彼女は、こめかみに片手を置いた。彼女は長く息を吐く。

「私、真白さんを恨みたくない……誰かを恨んだまま、生きていたくないよ」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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