↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
171/260

過去は深く、思い出したくないもの

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 リリムは、今しがた浮かんだ思いを消し去るかのように、頭を左右に振る。

 そして、彼女は、ぽつりとつぶやく。

「彼女にとって、過去はとても深く……もう二度と思い出したくないもの」



——まるで、自分に言い聞かせるかのように。



 ポタタッと、こぼれ落ちた液体が床を濡らした。

 リリムがそれに気づき、思考を言葉にする。

「これは……?」

 初めて……いいえ。見たのは、あの〝実験〟以来ね。しかし、リリムは、顔をうつむかせたまま、誰に言うわけでもなく言葉に出す。

「ソウマとナギサを救えなかった……。だから、これは、私の(つぐな)い」

 リリムは優しい声で話す。彼女は、首を横にそっと振った。

「だから、泣くことで私の心を癒す。そして忘れればいい」

 リリムは、すうっと息を細く吐く。

「私の、誰かの、つらく苦しい思い出が、いつかヒトに話せるようになるまで」

 彼女は、カエデの(くちびる)の端を上げる微笑(ほほえ)みを、頭の奥に思い浮かべる。

 赤く透明な瞳の裏には、顔をうつむかせたままの女性が映る。

「私は、私たちを一人残らず皆殺しにしたいと、今でも思っているの?」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。