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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
165/261

縮まらない距離2

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 スズの回想はユキに謝る気持ちで支配をされ、中断される。彼女は、気を取り直す。

「あ、ごめん。変なこと言って」

 ユキは、ただひと言つぶやいた。

「……思い出すから」

「何を?」

 ユキは、スズの問いかけを遮るように話題をそらす。

「スズは奥の部屋と左の部屋、どっち?」

「えっと、真白(ましろ)さんは?」

 彼女はそのふたつの部屋を眺めたあと、少し悩んでからぽつりと言った。

「奥」

「わかった、私は左の部屋使うよ。じゃあ、また」

「うん」

 バタンッと、今しがた自室となった扉のドアノブを、スズは閉める。

 そのあとは窓ガラスのカーテンをそっと開ける。

 そのロックが小さな音がしたあと、窓ガラスを横開きに開ける。

 スズはため息をついたあと、ベッドに腹ばいになって倒れ込む。彼女は、少し枕に顔をうずめた。そして、無意識に、自分の左手を見つめる。

「とても優しいんですよ……か。じゃあ、なんで避けてるの? 久遠さん……」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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