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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
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一緒に住もうよ

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 サクラは話題を変え、ユキに話しかける。

「じゃあ、ユキは、ここで住むのはどう?」

「平気」

 ここまでは、普段の彼女らしい答えだが、ユキは続けた。

 三人は、少しわからない表情で、ユキを一斉に見る。ユキは、なぜ見られているのかわからないが答えた。

「でも、スズもカエデも仲よくなってほしい。私も、みんなと仲よくなりたい」

 サクラが口角を上げて微笑む。

「ユキ……大丈夫だよ。きっと仲よくなるから」

 サクラは、スズにもにこりと微笑む。

「あ……あの、長居してすみません、サクラさん。じゃあ、私はもう行きますね」

「え? ああ……ちょっと、待ってよ。どこ行くの? スズちゃん?」

 スズは、言われた意味がわからなかった。

「え? どこにって、支部に戻りますけど……? だって、久遠さんもいなくなっちゃいましたよね?」

 サクラは、こほん、とせき払いをした。

「スズちゃんも、ここに一緒に住むんだよ」

 スズはその場で少し固まった。本当に、サクラが何を言っているのかわからなかったからだ。え? え? 何それ? 私聞いてないんだけど? 

「……え? それって……決定ですか?」

 サクラは二人を見ながら、話を続ける。

「そういうこと。室長に掛け合ってみたら、スズにもいい経験になるだろ、って、快諾(かいだく)してくれたんだー」

 スズは遠慮がちに、サクラに尋ねる。

「ちなみに、それって、立場が上の方が決定を下したんですか?」

「そうだよー」

 サクラは、のんきにうなずいた。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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