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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
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ハルトとアオ、本部に召集2

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 その中で、角縁(かくぶち)眼鏡(めがね)をかけたイギリス人は、議長席に座ると、慇懃いんぎんとした態度で話し始めた。

「初めまして、山田室長。私はグーテン・ウェールズだ。君の所属は、ノヴァ日本支部の指令室室長で合ってるかね?」

「はい。そうです」

 ハルトは口には出さなかったが、いささか驚いた。なぜ、国連本部会議の議長自らが、わざわざ日本支部の、しかも、室長と一パイロットの聴取のために、この本部におもむいたのかがわからなかったからだ。

「あの、失礼ですが、この本部の司令とお顔立ちがよく似ていらっしゃるのですが……」

 ハルトがグーテンに問えば、老年の議長は、にべもなく答えた。

「ああ。私の愚息(ぐそく)だ」

 ハルトは、議長が司令を嫌っているのか? と、その考えが一瞬頭をよぎったが、すぐに、社交辞令だろうと考え直した。

 ハルトが、彼が実の息子を嫌っていると一瞬迷ったのは、グーテンが「愚息」と言葉を発したとき、ほんのわずかに顔を(ゆが)めたからだ。

 しかし、ハルトが脳内で、グーテンの家庭事情の記録を振り返ってみても、内縁の妻、そして、実の息子や娘との仲は良好、としか考えつかなかった。

 ハルトは首肯する。

「そうなんですか。それで、私たちを招集なさった理由について、お話しいただけますか。グーテン議長」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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