スズとおさげ髪
この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。
ユキはスズに顔を向けたあと、瞬きをする。
「スズ。聞いてないの?」
「え? うん」
スズは首肯した。
「このイベントは、楽しみなヒトもいるみたい」
そう言うと、ユキは立ち上がり、座っているスズのその黒髪に触れる。
「うん。いい」
スズは、自分の増えた二束の髪に触る。
「なんか縛ってもらった……。ありがとう、ユキ」
ユキは、ふるふると首を横に振る。
「ん? どうしたの?」
「お礼はいい。スズ、似合ってる。すてき」
スズは、ユキからのひと言に言葉を詰まらせた。
シノも口角を緩め、ふふっ、と笑う。
「スズさん、おさげ似合うね」
「えっ? そう? ……嬉しいな」
スズがはにかむ表情をすると、シノを含めた女子たちは、さらに、かわいい、と口々にはやし立てた。
そして、誰かが言った。
「あ、そうだ。今日さ、うちの親来るんだよ……三者面談だってさ」
「そーそー。めんどくさくない? まあ、アヤ先生優しいから、うちの親もイチコロだけどね」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。
一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。
一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。




