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リリムと贖罪  作者: 霧野うみ
第三戦 他人との距離
150/260

スズとおさげ髪

 この物語は、十三歳(中学生)の橘スズちゃんが、パイロットとしての存在を自問しながら、平和維持組織のノヴァ日本支部の室長の青年や、パイロットたちと協力する話です。



 ユキはスズに顔を向けたあと、(まばた)きをする。

「スズ。聞いてないの?」

「え? うん」

 スズは首肯した。

「このイベントは、楽しみなヒトもいるみたい」

 そう言うと、ユキは立ち上がり、座っているスズのその黒髪に触れる。

「うん。いい」

 スズは、自分の増えた二束の髪に触る。

「なんか縛ってもらった……。ありがとう、ユキ」

 ユキは、ふるふると首を横に振る。

「ん? どうしたの?」

「お礼はいい。スズ、似合ってる。すてき」

 スズは、ユキからのひと言に言葉を詰まらせた。

 シノも口角を緩め、ふふっ、と笑う。

「スズさん、おさげ似合うね」

「えっ? そう? ……嬉しいな」

 スズがはにかむ表情をすると、シノを含めた女子たちは、さらに、かわいい、と口々にはやし立てた。

 そして、誰かが言った。

「あ、そうだ。今日さ、うちの親来るんだよ……三者面談だってさ」

「そーそー。めんどくさくない? まあ、アヤ先生優しいから、うちの親もイチコロだけどね」

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


 スズちゃんは、みんなのことを知りたいと思いながら、ほかのみんなは、他人にあまり話せない秘密を持っていたりするので、新米のスズちゃんに話すべきなのどうなのか、そこの調整が難しいんです……。

 一方、スズちゃんも、他人には話せない過去がありますので、本人も悩んでおります。

 一見、優秀な登場人物でも、実はとても悩んでいたり……など、人間関係の難しさを表せられたらいいな、と思っております。

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